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「音楽×デジタル」の新規事業はどのように生まれたか?——「WEDDING MUSIC BOX」プロジェクトメンバーに聞く
株式会社レコチョクでは、「音楽×□□」——人と音楽の新しい関係をデザインすることをめざし、音楽市場の最大活性化に取り組んでいます。
まだ世の中にないサービスを生み出し、それを新規事業として成立させていくのは、決して簡単なことではありません。レコチョクのメンバーは日々、さまざまな試行錯誤を重ねています。
その努力が形となったサービスの一つが、2022年11月22日より本格的に提供を開始した「WEDDING MUSIC BOX」。株式会社USEN(U-NEXT.HD)とレコチョクの協業により実現した、ブライダル業界初となる披露宴BGMサービスです。
【参考】業界初!披露宴演出に特化したBGMサービスパッケージ『WEDDING MUSIC BOX』USEN、レコチョクとの協業で本格提供を開始
https://recochoku.jp/corporate/news/20221116-wmb/
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こうした新規サービスは、どのように創り出されているのでしょうか。
今回は「WEDDING MUSIC BOX」立ち上げに携わった4名のメンバーに、当時のエピソードを語ってもらいました。
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リリースから2年。1万組以上の新郎新婦に届いた披露宴BGMサービス
ー2022年11月にリリースして以来、サービスの反響はどうですか?
M.T:これまで250会場、1万組以上にご利用いただき※、全国の結婚式場で採用が拡大しています。
実際にご利用いただいた結婚式場のスタッフの方からは、「音響トラブルがゼロになった」「BGM運用がスムーズになった」などのうれしい反響をいただいています。
※2024年12月時点の情報です。
【参考】婚礼大手のテイクアンドギヴ・ニーズ全式場に『WEDDING MUSIC BOX』を順次導入 2024年10月1日より、31式場の結婚披露宴で運用を開始
https://recochoku.jp/corporate/news/20240918-wmb-usen/
ー「WEDDING MUSIC BOX」はどのような経緯でスタートしたのでしょうか?
H.M:実はプロジェクトが本格的にはじまる何年も前から、ブライダル業界向けのサービスには可能性を感じており、新たな事業展開を模索していました。
結婚式場の方へBGMパッケージとは別のアイデアを考案してヒアリングをした際に、「それよりも、この問題を解決する方法はないか」と相談されたのが、披露宴のBGM運用に関する課題だったのです。
株式会社USEN様とも早い段階で連携し、お互いの強みを活かした事業開発ができないか模索を続けていました。本格的にこのプロジェクトに着手しはじめたのが2020年頃のことです。
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—プロジェクトチームの立ち上げについて教えてください。
H.M:新しい事業企画を検討し、ビジネスの設計をするのが私の役割でしたので、実際に事業を構築していくメンバーとしてM.Kさん(プロジェクトマネージャー)、M.Tさん(システム開発連携担当者)に声をかけました。メンバーは、立ち上げ初期の段階である程度は決まっていましたね。
A.N:私は株式会社USEN様との窓口の担当をしていましたので、その役割を担うためにチームに加わりました。ちょうど、レコチョクに転職して間もない時期で、前職で新規事業の立ち上げや事業運営に携わっていたので、その経験を音楽業界でも活かしたいと考えていました。
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ブライダル業界の課題と向き合い、「当たり前」を刷新
ー新規事業開発に取り組むうえで、意識していたことはありますか?
M.K:音楽業界の場合、アーティストを守るための権利関係や長年の商習慣など、既存の細かいルールが多数存在します。これまでとは異なる新しいビジネスを構築していくには、そのルールについて一つひとつ、関係各所と内容を確認し、調整していく必要がありました。
ただ全員の意見をそのまま受け入れて反映するだけでは、本来求められていたサービスのはずなのに、誰にも必要とされないアウトプットになってしまいがちです。そのためさまざまな立場の方々から意見を聞き、それを集約し、議論を繰り返しながらサービスを段階的に構築していきました。
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M.T:私は主にシステム開発を担当する方々とのやり取りを担当していたので、コミュニケーションを取る際は常に「何のためにこのサービスを開発しているのか」を伝え、いつでもその原点に立ち戻れるようにしていました。
根幹の部分がズレてしまうと手段にばかり囚われるようになり、理想として描いたアウトプットとは全く違うものができあがってしまうこともあるからです。
今回は特に2社による共同事業で関係者が多岐にわたるため、なおさらそうした丁寧なコミュニケーションを大事にしていました。
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ープロジェクトを進めていくうえで苦労したことがありましたら教えてください。
A.N:ちょうどコロナ禍がはじまったタイミングでしたので、プロジェクトを進めていた時期は、 ブライダル業界的にも大きな変動が起きている真っ只中でした。
私たちは当初、新たに発生した課題も含めて解決する理想のサービス像を描いていたのです。ただ新しい環境下でのルールは、業界全体でまだ定まりきっていませんでした。そんな中ですべての理想を100%実現することは難しく、結果的に、1年ほどかけて考えてきた内容を一気に方向転換したこともありましたね。
H.M: 新規事業を立ち上げる際には、想定外のトラブルはつきものです。このサービスも、実際にリリース日を何度か延期し、当初の計画よりも時間がかかってしまいました。
リリース後も機能面をはじめ、さまざまな課題にぶつかりました。それでも私たちは「このサービスは意義のあるものであり、ブライダル業界の一助となる」と確信していましたし、「お役にたてるサービスを作りたい」という想いがありましたので、多くの課題にもポジティブに対応することができました。
新規事業開発を通じて、音楽業界に貢献する
ー今回のプロジェクトは、みなさんにとってどのような経験になりましたか?
M.K:自分自身の経験値も広がりましたし、何より「音楽×デジタル」の領域で、多くの方の課題解決につながる新規サービスを一つ、世の中に送り出せたことに意義があったと思っています。
M.T:私は新規サービスをイチから立ち上げ、リリース後の運用まで担当すること自体がはじめてでしたので、経験を積む良い機会になりました。
A.N:株式会社USEN様と協業することで、日本のブライダル業界全体に対してアプローチができる可能性が一気に広がりました。きっと他にも、できることがまだまだありそうだなと思っています。
H.M:「特定の業界の課題解決」を起点にして一つのビジネスを構築することができたので、新規事業を検討する際の視点が広がりましたね。
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ー「新規事業開発」のやりがい、面白さとは?
A.N:私は音楽が大好きで音楽業界にも憧れがあったのですが、音楽の専門的な知見や、深い知識がないと新事業の開発はできないと思っていました。
でも、レコチョクでデジタル技術を通じて、本サービスのような音楽を届ける新たなサービスを生み出すことも、間接的ではありますが、アーティストのみなさんや音楽ファンの方々に貢献することが出来ていると感じています。それが、私にとって大きなモチベーションになっています
M.T:もちろん「何をやるか」も大切ですが、私にとって重要なのは「誰とやるか」。新卒からずっとレコチョクで働いているのは、事業のジャンルや内容に関わらず、この会社のメンバーと一緒に仕事することが何よりも楽しいと思えるからです。
M.K:今のメンバーはみんな、どんなに想定外のトラブルが発生したとしてもピンチを面白がれる人たちですよね(笑)。そうしたマインドがある人なら、新規事業開発の仕事も楽しめるのではないでしょうか。
また社内外含めてあらゆる人たちと関わりながら、チームで一つのものを作り上げていく楽しさ、サービスが形になったときの達成感は、自分1人では到底得られないものだと思います。
H.M:「WEDDING MUSIC BOX」もそうでしたが、レコチョクという会社は、何かの課題を発見したときに「これを解決するにはどうしたらいいだろう?」と考え、そのアイデアを形にできる環境です。音楽業界に向けて、ソリューションを提供してきたレコチョクだからこそできるビジネスがまだまだあると思っています。可能性を感じられることは、やはり楽しいですよね。
ありがとうございました!
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