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チェスのレシピ(番外編)『ボビー・フィッシャーを探して』

映画にもなった『ボビー・フィッシャーを探して』の原作です。原作では登場人物もすべて実名のノンフィクションですが、映画では一部(特にラスト)が異なっています。

個人的には原作のラストのほうが興奮します。

邦訳は十年ほど前に出ているのでなぜ今この本をわざわざ紹介するのかというと、このラストのシーン(まだ読んでいない人のために詳細は伏せますが)に出てくる棋譜に近い終局が、さっきネット対局をしていて出てきたからです。それでこの本を思い出しました。

ネット対局を終えて、記憶が確かかどうか確かめるため急いで本棚に走り寄り、『ボビー・フィッシャーを探して』を手に取り、棋譜を見ると(巻末に棋譜が掲載されています)、かなり近いものの微妙に異なっていました。ちょっと残念。

本書の主人公ジョッシュ君はチェスの天才少年です。その少年の成長物語が軸になっています。ボビー・フィッシャーがアメリカにチェス熱を巻き起こし、自分もそうなりたいと願う子供とそれを支える親が全米に増加した時期です。

日本に置き換えると、谷川浩司や羽生善治(敬称略)に憧れて棋士を目指す少年の物語に似ています。今現在、棋士を目指している子どもの親が読んでも興味深い本です。未読の方はぜひどうぞ。

その後、ジョッシュ君はどうなったかというと、

『習得への情熱―チェスから武術へ―:上達するための、僕の意識的学習法』の著者がジョッシュ君の成長した姿です。こちらも一読の価値あり。


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