チェスのレシピ(67) チェスでまずスコア1000点超えを目指す人のために
中盤のある局面です。駒の損得はなく、あるのはここまでの駒組みの良し悪しです。
白は次にNxe5などの好手があり、黒はそれを受けることができなくなっています。中盤の展開は序盤のお互いの指し手の結果ですので、序盤の局面を見てみます。
白は手があまり進んでいないように見えるものの(これが理想的な序盤の駒組みではないかもしれませんが)、黒の次の手に応じて対応できる形になっています。
序盤から黒の手が遅いと見た場合、上図のように備えて相手の出方を待つ指し方が有効な場合もあります。
黒の手が遅れている理由は明らかです。aファイルとhファイルのポーンをそれぞれひとマス上げています。白のビショップやナイトがbファイルとgファイルにくるのを防ぐ手ですが、その2手分だけ黒は手が遅れています。
aファイルとhファイルのポーンを上げる手が有効な局面ももちろんありますが、本局の黒は無駄に(いまではないタイミングで)この2手を指しているために致命的とは言えないものの手が遅れて中盤に白から痛い手をもらうことになりました。aファイルとhファイルのポーンを上げるタイミングについてはいずれ書く予定です。