出会い
3.Apple Macintosh
雑誌で読んだ記事のように仕事は早くできるようになり、とても満足していました。
私の仕事を見て感化された同僚がMS-WORKS 3.1を購入した。起動すると初めにメニュー画面が出てきて、選択すればソフトが立ち上がる画期的な物だった。私はコマンドを打ち込んでソフトを起動していたので、圧倒的な簡単操作のマイコンだった。(もちろん白黒です)
とても羨ましく買い替えを検討する日々が続いていた頃、友人からパソコンを購入したから見に来いとの連絡だった。
私はマイコンと呼んでいたのだが、友人はパソコンと言っていた。ネーミングが違うので「???」と思っていたが、友人が覚え違いをしているのだろうと、深く考えていなかった。
私がマイコンを使っていることは、友人には口頭で自慢して伝えていた。しかし見せていないのでどんな物なのかも知らないはずだが、なぜ興味を持ったのか、他からの情報なのか不明だったが、使い方を教えてやろうなどと先輩気分で会いに行った。
友人に会い部屋に入ると、細長い棚の様な机にモニターが有りその前にはキーボードとマウスが置いてあった。憧れのデスクトップだった。
そしてマウス、、、
コマンドを打ち込んでいた私には驚きだった。(実はコマンドを打つ私にとってマウスは何に使うか意味がわからなかった。ネズミだし、、、、)
友人は自慢げに起動した。
その瞬間、宇宙大作戦(後にスタートレックと言われた)を見たような、未来のマイコンを見た気持ちだった。
そのパソコンは電源を入れると「ジャーン」と音がして、なんと画面はカラーだった、、、、カラーの画面は初めて見た。マウスでアイコンをクリックしてフォルダーを開けソフトを立ち上げる。生まれて初めて見た本当のGUIだった。
そして友人はニヤニヤしながらファイルをダブルクリックして開いた。
立ち上がったファイルは、女性シンガーが歌いながらダンスをしていた。
(実はシンガーではありません。表現を変えてます)
もう、頭の中は爆発しそうだった。私のマイコンはコマンド打ち込み、クリックも、音も、動画も、、、白黒だし、、、、同じ物かと思うほど違いに驚かせられた。
「あ~これがパソコンか、、、パーソナルコンピューター、、、マイコンよりフレンドリーな名前だし、、誰でも使えそうだよな。コマンド打つようではパーソナルにはならないな」
これからはマイコンの時代と思っていた私にとって、初めてのパソコンとの出会いは衝撃的だった。これからの時代はパソコンを皆が使う!に変わった。
それがMacintoshⅡだった。Aplleとの出会いだった。
MS-WORKS 3.1が欲しいなんて、、、自分の事をアホかと思った。
新しい情報を得る事が大切だと改めて気づかされた。
一瞬でApple Macintoshしか考えられなくなった。