夫婦が繋ぎ止めるものは

41歳を過ぎた私。

夫と、25歳で出会い、
27歳で結婚、子供達3人産み育てながら、仕事もフリーランスとして9年続けてきた。

そして、39歳、卵巣癌が見つかり、全てを捨てて、今もなお、生きている。

そんな中、夫が繰り返し伝えてくれる言葉がある。


「俺には君と家族がいるから、大丈夫」

生きているといろんな局面にあいますね。


夫婦愛だって、
順風満帆に世間様には、
見せておきながら、
実際は、仕事してる時は
大いに不満を募らせていた。


でも、今もなお、夫といる。


夫と私の中でまた繋ぎ止めてるものは何か?


愛情。
恨みも辛みも味わい尽くした上での愛情。
若者が抱くようなライトなものではなく、ここまで、互いにぶつかり合い、向き合ったからこそ見えてきたもの。


離婚も当然考えた。
そのくらい真剣に
別れようとも思った先に見えてきた愛情。


そして、もう一つ。


夫の心の中には
「結婚式の時の誓い」が
そのままあり、それを忠実にある。


『病めるときも、、、
健やかなるときも、、、』


この言葉。


私の病気は、
発見された時は重く、
正直手遅れといってもおかしくなかった。


結婚式の誓いの中にあった
『病める時』が人生でやってきたのだ。


夫はいとも簡単に
その誓いを守り抜き


何にも働かず、
ひたすら療養してる私の看病も
全身全霊で行ってくれて、
当然、治療費もせっせと払ってくれる。


本気でこの人は
結婚式の誓いを守ってくれている。


それは本当に大きな力で、
私を安心感で包んでくれている。
この深い愛情は、絶対的なものではなく、

とてもありがたく、

貴重なものであると理解している。


なぜなら、
医療従事者として、
働いていたこともある私は、
パートナーが入院したら、今までの経験を精算するかのように、一切連絡を取らなくなるご夫婦もみてきたからだ。


だからこそ
元気な時から聞いていた
主人の言葉
『結婚式の誓いを守ってるんだけなんだけどな』と
いつも言ってたことが、


この瞬間も
病人になっても、
守られてることに、
心から感謝してる。

私の中に「父親や男性から愛されることを諦める」というのがあった。


若い頃の殿方との恋愛含め、
「全て諦める」前提だった。


「愛されることを諦めてた」から
主人と出会ったときも、
私は、ある程度付き合ったら


どんなに幸せに愛してくれていても、それを続けることへの恐怖が先に来て、すぐ別れようとしていた。


何度も何度も、
話し合いをしてくれて、
私の本音の本音を引き出してくれて、
何度 繋ぎとめてくれてたか、
わかりません。


だから、主人が、私をさっさと、
諦めてしまっていたら、
私は、ここには居なかったでしょう。

主人の気の長い性格といいますか、諦めず、ひたすら向き合う姿勢が、今の私達を繋ぎ止めてくれています。


夫婦の絆って、
綺麗事ばかりでは、深められない。

映し鏡のように存在し、
学び合えるからこそ、
女の生きる土台にもなる。

改めて、
生きる土台創りの大切さを
感じさせてくれた時間だった。

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