サステナブルファッションという流れ
SUSTAINABLE FASHION
これからのファッションを持続可能に
環境省が発表しているテーマです。
これは、アパレル業界からの視点では「これ以上苦しめないでくれ~」と言いたくなるような課題でもあります。新しい服を買ってオシャレを楽しんで欲しいという思いで商品を日々生み出している中、「新しい服を買うことをやめてリユースやシェアをしよう!」と言っているのですから。
このコロナ渦で飲食業界もとてつもない過酷な状況を強いられていると思いますが、あまり報道されない中、それはそれは同等に苦しい状況を強いられているのはアパレル業界も同じです。
アパレルに関しては偉い人が考えているのは「対面販売ではなく通販があるだろう」と言うことだと思うのですが、消費者の「オシャレをして出掛ける」ということを封じているのですから、着ていく服がそうそう売れないというのは当然です。
そんな中のサステナブルファッションというテーマの推奨は、とってもきっつい事だと受け止めているアパレルの会社もきっと多いと思うのです。
私もアパレルの会社を小さいながらも長いことやっているので、この記事はまじまじと拝見しました。
でも、私は、そんなサステナブルファッションという言葉を知る前から独自の視点で、サステナブルファッション的な取組をしていたのです。
そんな地球をテーマにしたような大きな規模のことまでは想像できていませんでしたが、この業界にいると感じることが日々あったことがきっかけなんです。
それはやはり「在庫」の問題です。
売れると思い作りこんだ商品や、イベントの予算に応じて発注した商品、売れて追加していった商品、少しだけキズが入ってしまった商品・・・
これはシーズンごとに「在庫」となりスペースを取っていくのです。もちろんセールもしますが、最終的にはストック行です。1会社だけでもそうなるのですから日本、そして世界となると・・・大変な量ですよね。
私はある時、単にもったいないという思いからではなく、「去年のこのアイテムはこの部分を少し変えるだけで今年っぽくなるな~」と言う思いから商品に手を加えることを始めました。少しだけキズがあるアイテムはその部分を切り取り別のアイテムをドッキングさせてみたりしてリメイクしていきました。
そんなアイテムはとっても可愛く生まれ変わって顧客様に紹介するとすぐに完売していきました。
希少価値、そして特別感がその商品にプラスされたからなんです。
そして今取り組んでいるブランド「Reborn・リボン」が生まれました。
まだまだ顧客様にだけご紹介しているような小さなブランドですが、これからはどんどん進化していこうと意欲は満々であります。
私にとってはそのようなときに耳にしたサステナブルファッション。
やっていることがぴったりなのではないかと思いさらにやる気が湧いたのです。
〝服がごみとして廃棄された場合、再資源化される割合は5%程でほとんどはそのまま焼却・埋め立て処分され、その量は年間で約48万トン。この数値を換算すると大型トラック約130台分を毎日焼却・埋め立てしていることになります。手放した服がリユース・リサイクルを通じて再活用される割合の合計は約34%となっており、年々その割合は高まってきていますが、まだまだ改善の余地はありそうです。〟
と書いてありました。
古着は一度愛されて愛用されたものだけど、新品のまま廃棄される服もたくさんあるんですよね。
カタチを少しだけ変えるコトで生まれ変わって、誰かに気に入ってもらえるのなら、そのひと手間があれば廃棄されることを防げるんです。
もったいないから始まることも大事だけど、私はファッションの視点から考えて、「在庫」がリメイクされることで新しい素敵なものに生まれ変わって誰かのお気に入りになることをどんどん生み出していきたいな~と思っています。