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物事が前に進まなくて苦しんだ経験はありませんか。そもそもチームになってなくない?

こんにちは。目に見えないモヤモヤを対話で整理するreborn代表の羽渕です。

みなさん、物事が前に進まなくて苦しんだ経験はありませんか。いくら打ち合わせしても、決まらない・進まない・また元に戻る。そんな状況にモヤモヤしている方もいらっしゃるかもしれません。

私もかつてそのような経験がありました。提案しても暖簾に腕押しな状況で、真綿で首を絞められまくっていました。真綿だと、死ぬこともできないし、進むこともできないのです。時が止まっている感覚で、経験も身につかないし、焦りだけ感じていたことを記憶しています。

二度とあんな経験はしたくない。組織開発を学んだ現在は、ほとんどそのような経験はありません。もし物事が進まなくて、モヤモヤされている方がいたら、ぜひこの記事を読んでいただけたら、解決するキッカケを作ることができるだろうと思います。

まずは今起きている課題を技術的課題と適応課題に切り分ける。

それでは私たちが普段、どのように整理しているのか、対話する上での補助線をご紹介いたします。それが「技術的課題」と「適応課題」です。おそらくこの言葉を聞いたことある方はほとんどいないのではないでしょうか。私も組織開発を始めて知った概念です。

電通報「ポジティブデビアンス」のススメ。現場に埋もれたイノベーションを探し出せ!より抜粋

技術的問題は、問題も解決策も明確で、「実行したら解決する問題」です。例えば友達から「ディズニーランドに行きたい」と言われて、どういう手段で行けばいいか調べてほしいと言われたとする。Google Mapで検索すれば解決できます。この事例は「技術的問題」です。

一方で適応課題は、問題も解決策も不明確で、「実行に向かえない・実行できない問題」です。例えば先ほどの友達から「ディズニーランドに行きたい」と言われたけど、でも自分はディズニーランドに過去に嫌な経験があってどうしても行きたくないとする。友達に「いきたくない」と正直に言うと、「今回はディズニーは譲れない」と言われる。人はそれぞれ、自分の物の見方や捉え方、思考パターンが違います。正解はなく、対話してすり合わせないと解決できない問題です。この事例は「適応課題」です。

その課題は、果たして本当に「技術的課題」なのか。

よくありがちなのは、「適応課題」を「技術的課題を解決するアプローチ」で解決しようとして、物事が前に進まなくて苦しむパターンです。課題に対しての解決策が違うからです。

例えば上司にどれほど提案していても、一向にイエスと言ってくれない。適当にフィードバックされる。資料を修正して、また提案する。でもまた適当にフィードバックされる。上司の言動は変わらない。次第に嫌になって、提案したくなくなる。

このパターンはいろんな会社で起きている事象だと思います。この場合、提案資料を改善しても解決はできません。資料を改善することは「技術的課題を解決するアプローチ」だからです。問題は提案資料の良し悪しではないのです。

本質的に問題は「技術的課題」ではなく「適応課題」である可能性が高いです。「技術的課題」であれば、改善すればちょっとずつ進みます。改善してもちっとも進まないのであれば「適応課題」です。

適応課題は4類型に分かれていて思い当たる節があるのではないでしょうか。

大切なのは、「自分らしくあること」。社会課題を解決するためになぜ「オーセンティック・リーダーシップ」が重要なのか?から引用

「あ、私たちこれだわ」と思ってもらえたら嬉しいです。その課題を回避して仕事しても、本質的な問題は解決していません。回避行動をしている時点で、自分も適応課題のひとつになってしまっているのです。

それではどうやって解決すればいいのか。

まずは当事者間で「適応課題」が起きていることを見える化する。

目に見えないモヤモヤは、補助線を引きながら対話で整理していくと、少しずつ前に進んでいきます。一旦、中身の話は、横に置いてください。まずは補助線を引いていただき、私たちは「適応課題」が起こっていると見える化することから始まります。

見える化する手法で手っ取り早いのは、エンゲージメントサーベイで調査すると手がかりが見えていきます。

関係の質・思考の質・行動の質のスコアが見える化されます

でもエンゲージメントサーベイは、点数が高いから良い、点数が低いから悪いというわけではなく、その後で対話して「適応課題」がどこにあるかを見える化することが目的です。

次に大事なのは、適応課題はどちらかが起きているのではなく、当事者両方も問題になっているということです。よくあるのは「全部、社長が悪い」です。経営者は全責任を負わなければいけないので、それは正しい発言ではあるのですが、それでは解決しないのです。

裁判をイメージしていただけたらと思いますが、どっちが良い悪いはないのです。「かわいそうな私、悪いのはあなた」というスタンスでいる限り、課題は変わりません。自分達にも問題があり、「今自分達に何ができるか」というスタンスに変わらない限り、一生平行線のままです。適応課題は「当事者間同士での解決が難しい」と言われています。だから我々のようなファシリテーターが間に入って、補助線を引きながら対話することに価値があるんだと思います。

組織診断は無料でできますので、適応課題だなと思ったら、お気軽にお問合せください。


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