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勝手に理論家紹介⑥ エリク・H・エリクソン

こんにちは、あるいは、こんばんは。
ちょっと間が空いてしまった勝手に理論家紹介です。

この数日は、試験が迫ってきたよーー!という焦りや落ち込み、不安とともに、1日2個の過去問を解く、間違い問題集を作成するという追い込みをしておりました。
旦那氏に大学受験勉強の時ってどうやって勉強してたの?と聞いたのが運の尽きでした。
まさかのハードモードだった・・・
あまり受験勉強とかテスト勉強とかしてこなかったから、ここにきてやり方に悩むっていうね・・・
(資格試験と語学の勉強はちょっと違う感じだわ。とわたしは感じました!)

さて、本日は、エリクソンさんです!
ちょっと! ちょっと、ちょっと!
エリク・H・エリクソンって!! なんて語感のよいお名前なんでしょう!
もう、わたしここだけで興味わいてきた。(単純!)
自分がもし、授業する立場なら、ここで5分くらいだべってしまいそうだ。
そう、発達段階で有名なエリクソンさんです。
わたし、発達段階の理論、めっちゃ苦手だって、ハードモードスタイルのおかげでわかったので、まず頻出理論家のエリクソンさんから行きたいと思います!

エリク・H・エリクソンってどんな人?

エリク・H・エリクソンの人生とは?

エリク・ホーンブルガー・エリクソン 1902/6/15~1994/5/12
ドイツ フランクフルト生まれ

ドイツ帝国 フランクフルトに生まれ、生後3年間フランクフルトでお母さん(カーラ・アブラハムセン:ユダヤ系デンマーク人)と生活。母子家庭で父の名前は、最期までお母さんは語らなかったといいます。(デンマーク人の芸術家っていう説あり)
1905年に、お母さんが彼自身の主治医の小児科医だったテオドール・ホーンブルガーさんと結婚し、カールスルーエにお引越しします。(ミドルネームのHはテオドール医師の苗字)

エリクソンさんは、北欧風の風貌を持っていました。
その風貌からユダヤ系のコミュニティでは、(逆)差別を受ける一方、ドイツ系コミュニティからは、ユダヤ人だという理由で差別を受け、実父の出自も名前もわからん!っていう状態だったそうです。
なんだか悲しいなぁ…
なんか、ヨーロッパのような人種やコミュニティがバラエティ豊かな地域って、難しい問題なんだろうけど、みんな仲良くしていこうよって思っちゃうなぁ…
さて、彼はそんな中、カールスルーエでギムナジウムで勉強するんです。卒業後は、なんと芸術学院へ進学。でも卒業せずに放浪生活をしてみるんですね。ご自身でも画家を目指していたと仰っていたそうですよ。
放浪していく中で、エリクソンさんは、ウィーンへ訪れます。
友達の紹介で、アンナ・フロイトさん(みんな知ってるフロイトさんの娘)が始めた「外国人の子弟対象の私立の実験校」で教師として働きはじめます。
そんな中で、アンナさんに弟子入りし、教育分析を受けたそうです。
(面識もない実父にかかわる分析に関しては、なんかちょっとアレだな…と疑問を残したようですけど、大人なので分析を終了)
その後、ウィーン精神分析研究所の分析家の資格を取得(これって当時は同時に国際資格っていう位置づけだったんだと)
※で、この後、結婚するカナダ人舞踏家のジョアン・セルソンと知り合ったんだってー!ウィーンで!

さて、勘のいい方は、この辺でピンと来られる方もおられるかと思いますが、エリクソンさんにも歴史の波が襲ってきます。
1933年ナチスが政権を掌握しました。
エリクソンさんは北欧系とは言え、ユダヤ人。
ウィーンからコペンハーゲン、そしてアメリカへ渡ります。
1939年にはアメリカ国籍を取得。
当初は、問題行動ばかり起こす青年たちの心理療法に従事し、ほかの機関では手が付けられないようなケースでも成果を上げていました。

あの有名なアイデンティティの概念の提唱者でしたよね?

エリクソンさんは、一度はみんな耳にしたことがあるアイデンティティの概念を提唱したことで有名ですよね?

アイデンティティ:自己同一性「自分は何者なのか?」

これまでのエリクソンさんを振り返ると、ご自身が自分は何者なのか?を突き付けられ続けてきた半生だったのではないでしょうか?
実父の不在、ユダヤ系コミュニティからの逆差別、ドイツ系コミュニティからの差別、またナチスからの迫害の手から逃れて移住。
個人的にも、この事実はエリクソンさんに「自分は何者?」って考えさせるには十分すぎるくらいだったと思う。

この概念を思いついたのは、マサチューセッツ(ちゃんと言えたことない)のオースティン・リッグス・センターで同一性で苦しむ境界例のクライアントさんに会っていたことが契機になったと言われています。(境界例とは、現在の境界性パーソナリティ障害のことだそうです)
エリクソンさんは、ご自身でも何度もおっしゃっています。
アイデンティティの概念って言葉にするのはとっても難しい。多義的・動的なものだって。
「自分は何者なのか?」なんて、そう簡単には言い表せないですよね。

さて、気が付いた人もおられるかもしれませんが、エリクソンさん、大学に行ってる形跡ありませんね。
学位を持たずして、発達心理学者として認知されちゃったんです!
(こういうパターンもあるんだね。今までの人は何個も大学出てたり飛び級したりしてたけど)
そんなエリクソンさんですが、すごいよ!
イェール大学!カリフォルニア大学バークレー校!!ハーバード大学!!!の教員を歴任したんだと。
(どれもが、わたしでも聞いたことある大学名やで!!)

さて、彼は、発達心理学の研究の中で、まずは幼児の心理研究からはじめ、ご自身の年齢が上がっていくとともに、青年期、成人期、老年期と関心を移していかれました。

やっと、ここで発達段階!

エリクソンさんは、発達段階をこんな風にまとめました↓↓
エリクソンの心理社会的発達段階

心理社会的発達段階を8つに分けて提唱しています!8個ね!!

一緒に覚えたい用語
モラトリアム:子どもと大人の境目 アイデンティティ見つける為の期間

余談ですが、モラトリアムというのを初めて聞いたのは、椎名林檎さんのアルバムだよね。(世代? アイデンティティもそうなんだけど)
実際に会話として聞いたのは、わたしは父から言われた言葉だったなー。
高卒で社会に出て、結婚して離婚して、うーん、この先どうしようかと考えてた時に、「大学とか行ってみたら?大学生の期間はモラトリアムなんやから」って。その時は、モラトリアムとはなんぞや?と思って、即ググったけど。
父は、「猶予期間」っていう意味で使ってたんだと思いますが、今、発達段階を学んでいて思う。
「お父ちゃん、あの時そうやって私に猶予期間をくれてありがとう」
おかげで、会社辞めて、語学学校へ入学してちゃっかりリカレント教育先取りしました。この選択のおかげで、今があります。

さて、そんな余談もありますが、、、
エリクソンさんの発達段階まとめ!

  • 8個ありますよ!

  • それぞれの段階で獲得していくべき心理的課題があります

  • モラトリアムは、子どもと大人の境目。大人になるための準備期間だよ

人生の最終目標は、「自己統合」
「わたしは、わたしでよかったのか?」という問いに、YES!といえる人生であれ。

そういうことを、エリクソンさんは言いたかったのだと思います。
冒頭で名前で覚えられそうとか言って、本当にすみませんでした!


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