二項対立が邪魔臭えよ
ある、ない。
たったこの二つの区切りが、どこまでも苦しくなってきた。久しぶりだ。
自分にないものを持つ奴はただただ妬ましい。
自分にあるものだって、他を見ればもっと優れたものを持ってる奴がいる。
じゃあ僕のアイデンティティってなんなんだろう。
ひとつとってみても、上で書いたみたいに、虚しさが僕を覆い尽くす。
このひとつひとつの織り成す集合体としての一人の人間、その自分こそがアイデンティティなのだろうか?
その理屈でも、満足しない。
完璧主義ってやつなのか。
他人の目を認識すると、息を潜めていた妬ましさが表に顔を出してくる。
きっと、俺が俺に満足しないのではない。
俺で満足してくれない誰かの目が、チクチクする。
あいつにならなきゃいけないと、焦燥感を煽る。
それは結局他者本位じゃないか。
自分を持つってなんだ。
ブレブレじゃないか。
本当の本当に、部屋に独りでいる時は楽だった。
俺だけしかいない世界で、俺だけとの会話をしていた。俺は俺を否定することはないし、ダメなとこまで愛してやろうと思えた。
だから、他者は他者だと割り切りたい自分と、
でも、割り切りたくない自分がいる。
飲み込むしかないんだろう。
他人が自分を飲み込めないという事実までをも、飲み込むしかないんだろう。
みんな同じ人間だ。だから境界がわからなくなる。俺は俺でいいってなんだ。なんだ、それ。
その境界ってなんなんだ。
血迷ってるんだ。自己満足の汚らしい文章が、只々連なってしまった。何を言いたいんだろう。はっきりしない。他者と自分との区別がきっとまた、曖昧になってきてしまってるんだ。
自分しかいない空間で自分を承認することは今や容易い。他者の目がある空間で自己を承認することには不慣れである。
時間がかかるな。これは。
何が言いたかったんだろう。
ただ吐きたかった。
喉元に詰まったゲボ味のこの妬ましさを、ただ吐きたかった。
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