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理学療法士が初めて院内栄養ラウンドに出席したら爆●した件

こんにちは。
脳卒中のリハビリ現場にいる理学療法士のジローです。
院内ではNST(栄養サポートチーム)に配属されており、理学療法士の立場からの患者さんの栄養管理の仕事もしています。

今では、日本臨床栄養代謝学会の認定するNST(Nutrition Support Team)専門療法士の資格を持ち、理学療法士の立場からも、栄養に関する助言ができるようになりました。

最近は栄養学に興味がありますって理学療法士が増えてきたように思えますが、本当に凄いなーと思います。

もう、10年以上前の事になるので時効と思い告白します。


私が栄養サポートチームに入ったきっかけ

なぜなら、私は、自分の臨床の事を振り返っても、栄養の事などは全く意識せず過ごしていました。また、なぜ栄養サポートチームに入ったかと言うと、前任者が退職し席が空いたところに「誰か入れておかないと都合が悪いから」と言われ、渋々ねじ込まれたという、何ともお粗末なきっかけで入門したためです。

当時は、1回目の大学院生活を終えたばかりで、運動学習や姿勢制御についての研究を継続しているところでした。なので、余計に「栄養」の事は、自分に振らずに、他のセラピストにやってほしいとわざわざ上司に直談判に行ったほどです。

前任者の人の申し送りでは「ラウンドの最後には、リハビリさんから何かありますか?」と聞かれるので「大丈夫です!」と答えたらいいからね。」と謎の申し送りを受けたのを覚えています。

実際に、院内のラウンドに参加したところ

で、「リハさん、何かありますか?」と聞かれたので、もちろん「大丈夫です!」と答えて帰ってきました(爆●)。

散々なデビュー戦でしたが、1年ぐらいはこの調子だったと思います。やはり、興味が湧かなかったので。


栄養に関する意識が変わったきっかけ

運が良かったのは、配属された2011年と、EWGSOP(European Working Group on Sarcopenia in Older People)のサルコペニアの定義および診断基準が発表された2010年が近かったのがラッキーでした。

同じ高齢者でも、筋力がとても良く回復する人と、そうでない人の差を上手く説明できずにいたのですが、

EWGSOP論文の二次性サルコペニアの分類に「活動」「疾患」「栄養」と書かれてあって、「栄養!」これは意識できていなかったと強い気づきを得てから、一気に熱が入ったんですよね。

その後、「リハ栄養」というKey Wordが流行ってきたことや、2014年の日本老年医学会が「フレイル」を提唱した中に、体重減少や栄養の事がかなり重要視されていたので勉強を継続していました。たまたま「栄養ブーム」が来たため、これに乗っとけ!と思ったわけですね。

「栄養」に関して体系的に学べるのはJSPEN(当時は日本静脈慶経腸栄養学会)が適切と考えたので、そのまま入会して2016年に専門療法士になりました。

今では、自分の中の強みですし、たまたま配属された事も運命と思って自己研鑽をしています。

今では、ちゃんと、栄養ラウンドでも理学療法士からの意見を言えるようになっていますよ!


患者さんの栄養管理が気になった理学療法士のあなたへ

セラピストの中で、「栄養」についてしっかりやっていきたいと思った方は、私はJSPENの専門療法士取得を目指してやってみるのが良いのではないかと思っています。
(テストだけでなく実習にいかせてくれるか問題みたいなのがあるので、取得を目指されている方は、職場の状況を確認しておいて下さいね)。

(リハビリテーション栄養学会のリハ栄養指導士のためのTNT-Rehabにも参加してみましたが、基本的な栄養管理がわかっていなければ、間のディスカッションもキツイように感じましたので)


まとめ


・わたくし、ジローはイヤイヤで仕方なく「栄養」の門を叩いた(というか、入れ込まれた)

・たまたまの「栄養ブーム」が到来したため、乗っかったところ、新たなステージに到達した(今は、とても重要と認識しています)

・栄養に関して勉強するのにおすすめなのは、日本臨床代謝学会のNST専門療法士の資格取得



今回も、記事を読んでいただきありがとうございました。
理学療法士になってからも、様々な資格試験にチャレンジしましたが、このNST専門療法士の勉強が、一番臨床力が上がった気がしています(まだ、私たちの頃は学校時代に栄養の事をしっかり教育してもらえていなかったし、治療にも在宅復帰にも欠かせない知識なので。)

また、具体的な知識などで情報提供できそうなものがありましたら、記事にしますね。今後ともよろしくお願いいたします。



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