天空羽衣プロダクツ準備室
2018*5*25 羽衣計画通信
季節がふたつ過ぎ、ようやくなんやかんやとブランドの水面下準備が整って参りました。
天空羽衣プロダクツでは、
「羽衣計画」「羽衣製作」「羽衣再生」
の3コンテンツがあります。
現在以下のコンセプトにこだわり作っております。
1 オール天然素材であること
2 オール手縫いであること
3 布が何になりたいかを言い出すまで熟成させること
4 余った布は、極力使いきること
以下、コンセプトの説明
1 オール天然素材であること
自分が作るなら天然素材が好きだからです。
他社さんの製品でも着たら分かるのですが、天然素材のものを着続けていると、とにかく心と体がほっとする、快適、動きやすい、そして、洗うほどやわらかく、着るほど自分の体に馴染んで来るのが感覚として分かります。
この肌感覚、心や体が楽!快適!と少しでも騒ぐ感覚をもっと思い出せるように。
また、天然素材を使うことで、天然素材を生産する環境に、生産者さんに、ほんの少し、海をおちょこで汲むようなものでもいい、貢献できるように。
天然素材だから乾きにくいです。色落ちします。
しかし、出来上がったときが一番美しいのではない、というのが日本文化の真骨頂のひとつだと思っています。
建てたときに完成するのではなく、重力と屋根の重さによって、500年後に設計図通りに屋根がひわって美しくなるのだ、というのを昭和の宮大工、西岡常一さんの言葉から学びましたが、
茶道の茶器も、漆塗りも、丁寧に使い続けるうちに、味が出て、世界に一品しかない美術品の凄みのようなものになって行きます。
この、経年変化を愛でる、ということが、好きです。
衣服は、ややショートスパンではあるけれど、
着て、洗い、干し、ときにはアイロンし、それを繰り返し、修繕し、また着て…そうして育てて行けるのは、天然素材のものだからと言えます。
そして、着られなくなったら、ほどいて別のものにしたり、最終的に雑巾にするまで…布が好きだからこそ、そこまで布の寿命をまっとうさせるべく、天然素材で作ります。
2 オール手縫いであること
ミシンが思うように手に入らず、それでも作りたいわたしは、手縫いでちくちく地道に作っていました。
ところが、手縫いでちくちくやり続けていたある瞬間、ミシンの縫い目は美しく真っ直ぐで仕立ては最高に良く、しかも丈夫で、わたしも好きなのですが、自分のつくるものに関しては、味が出ず面白くないことに気が付いたのです。
そして、最高級と目される物ほど、最後は必ず手縫いで仕上げます。
また、おばあちゃんや母が孫子のために作ってくれた服のように、手縫いは確実に着た人を守り、包みます。
手縫いだからこそ出る特有の味、ひとつひとつ作りたいときに作っているため、どれも世界にひとつしかありません。
それを着ているのは世界にあなただけです。
堂々とそう言えるものを。
今現在はオール手縫いです。
いずれ部分的になったとしても、手縫いの良さは必ず残します。
この宇宙にあなたがただひとつの存在であるように、この宇宙にあなたのために用意された一着しかない服を身に付けることで、あなたに戻り、つながれますように。
3 布が何になりたいかを言い出すまで熟成させること
布屋さんにも行きますし、ふらっとネットで買うことも、マーケットで出逢った布、もらいものの布など、ご縁あった布を仕入れています。
ある時、布が布同士出逢って、あれになってみたいーというのをキャッチする感じです。もしくは、布同士の組み合わせに恋しちゃって、あれ作ってみたいーとなる。
ときめきです。
布にときめくのです。
それを大事にしています。
4 余った布は、極力使いきる
これを書くと、不要だからと端切れの提供を申し出る方もいらっしゃるのですけれど、最初にお断りしておきます。わたしも端切ればかり増えても困ります。
あくまで、自分の服を作った残りの布でできる範囲内で、手縫いで皆様の衣服の修繕や改繕をさせて頂きます。
日本の着物文化は、
和服の良さは、着てよし、畳んでよし、納めてよしですが、
更に、作るときは端切れが出ないこと、そして必ず次、ほどいて使えるようにわざわざ仕立てていることも素晴らしいのです。
つまり、作る前から着物を最大限にリサイクル、リユースすることすら考えて作られているのです。
しかし、現代で洋服の良さも知ってしまったからには、洋服を作りたい。
そのため、なるべく余り生地を、再生させるため、
衣服のリペアやアレンジを手縫いでします。
こちらは出店時にのみお受け致します。
なかには、アーティスティックなアレンジになることもあるかも知れません。お一人お一人としっかり話し合って、お見積もりします。
現在は自分で着ることを考えて作っているため、女性ものが多いのですが、今後はユニセックスものを増やして行きます。
また、素材そのものを産み出せないか、また、そのどこの部分に関わることが自分に適しているのかを手探りしています。
そちらも日記のように、また素材に興味のある方にお伝えできたらと思います。
次からは着々と作品紹介を準備中です。
どうぞよろしくお願いいたします。
羽衣計画
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