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はじめに | Reapra Book 2022

はじめに

こんにちは、Reapra Book編集部です。
Reapra Bookとは、Reapraのこれまでの研究実践をまとめたものです。「研究と実践を通じて、次世代の産業創造をすることで社会に貢献する」ことをミッションとし、「社会と共創する熟達」をWayとして価値の源泉とするReapraにおいて、「社会と共創する熟達を歩む人たちの学習を媒介するプラットフォーム」の醸成を目的とするプロジェクトです。毎年新しいBookを作成しており、今年で3年目となりました。

2021年-2022年にかけて、Reapra社内での社会と共創する熟達の実践が進んだことにより、特にIFD(Intensive Foundation Design)とFLP(First Learning Practice:Stretch Operationの初期段階のことを指す)に関して大きくアップデートしています。過去のバージョンで書かれている FD / SO / PBF に関連する部分については、実践を通したアップデートが進んだことにより、場合によってはズレた情報をお渡ししてしまう可能性があるため、今回のものを読んでいただけると嬉しいです。ただ、過去のバージョンのすべてが使えないわけではないので、脳科学、情動や感情、人類の歴史といったものと社会と共創する熟達とのつながりを改めて理解したい方は、ver1やver2をご覧ください。

今回のBook 2022は、もう1つ新しい取り組みとして、LC*メンバー3名がそれぞれの視点からIFDやFLPについて記述をするスタイルを採用しました。2022年、Reapraでは「Reapra社員が社会と共創する熟達を実践する」ことを目標として掲げており、概念自体を理解するフェーズから全員が実践をしながら共同学習するフェーズに足を踏み出しました。そういった背景もあり、1つの共通見解としてのReapra Bookを社員全員で作り上げるというこれまでのスタイルではなく、LCメンバーがこれまでの各々の実践から見えてきた一般化や自分たち自身の事例を語ることで多層的に「社会と共創する熟達」を届けることができるのではないかと思っています。正解が何かわからないから困る!と思っていただけたら、ある意味で狙い通りかもしれません。ぜひ、その情動の動きを起点に、LCと対話していただけると嬉しいです。

*LCとは、 LC(Learning Companion:学習伴走者)のこと。Reapraでは、社会と共創する熟達の実践を軸とした組織編成への変更を行いました。CXO/マネージャー/社員という従来の役割によるマネジメントではなく、社会と共創する熟達の実践度合いが高いメンバーをLCとし、起業家および社内の学習実践者(Learning Practitioner:LP)の伴走支援を行う体制となっています。

誰に向けて書かれているか

今回のBook 2022は、社会と共創する熟達の概念理解と背景知識の理解が一定あり、社会と共創する熟達を歩んでいる人で、LCメンバーとの伴走・協働学習をしている人たちを想定読者としています。

随分と限定されているように感じるかもしれません。まさにその通りで、Bookのミッションや2022年現在の社内の研究実践からくるReapraのケイパビリティを踏まえると、まずは共に共同学習をしている人たちの学習を媒介できるものという形で小さくスコープを絞って進めることが有用ではないかと考えました。

そうは言っても、前述した通りReapraにおいて概念の大きなアップデートがあるため、「社会と共創する熟達」に初めて触れる人にとっても理解のしやすいBookのニーズがあることは理解しております。こちらは今後そのニーズをカバーしたものを作成していきたいと考えているので、しばしお待ちください。

読むときのおねがい

読み進めていただくにあたって2つお願いがあります。

1つは、実践が進んだ時に、自分自身の受け取り方がどう変わるかを楽しみにしながら、定期的に何度も戻ってきて欲しいということです。人の情報の受け取り方には、その時々の自我や実践状況による理解度が反映されると考えています。また、情報を言葉として表現する時にも、表現できるのはその人が認知しているものすべてではなく、一部分を日本語という言語で切り取れる形で切り取ったものであり、さらに読むことを意識した文章にすると必然的に概念の動的さを表現することに制限がかかります。それでも、そういった、表現することの限界、受け取ることの限界を乗り越えて言葉にしていくことによって、認識が共有され差分に気付きやすくなる状況が生まれるのだと考えています。

今回はあえて統一した文章ではなく、同じ概念を3者の視点から語っています。相対的に実践が進んでいるLCメンバーが執筆するという体裁をとっていますが、LCメンバーの理解が絶対解であると示したいわけではありません。だからこそ、LCメンバーが言葉にして切り取った「社会と共創する熟達」を、学習の起点として対話に活用して欲しいですし、実践が進んだ時に、自分自身の受け取り方がどう変わるかを楽しみにしながら、定期的に何度も戻ってきて欲しいのです。

また、文章を読んでの気付きや違和感は、対話の機会として捉えて積極的にLCとの対話や実践者同士の共同学習で活用して欲しいし、実践の中からの気づきも開示して欲しいです。そうして対話を重ねていくことが、読者の皆さんの学習につながると考えていますし、Reapraが概念をより深く広くしていくことにもつながると考えています。

最後に、まだReapraとの接点がない方で、何かのきっかけでReapra Book2022をお読みいただき、もっと社会と共創する熟達について知りたい、Reapraと対話してみたいと感じられた方は、こちらの記事にコメントいただくか、pr@reapra.sgまでご連絡ください。お待ちしております!

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