完璧な安全は危険

嶺川です。

人間の中には
《安定や安全、完璧や確実性を求める》
という欲求があります。


仕事やお金などは特に
「完璧にしたい」
「安定したい」
と思うこと、ありますよね。




1990年代のアメリカで
バイオスフィア計画という
壮大な実験が行われました。

バイオスフィア計画とは？

アリゾナ州に
巨大なドームや実験施設が作られ

そこは完璧な生態系が保たれる
安全な閉鎖施設で

８人の男女が
自給自足を行いながら暮らしていく。
という計画でした。



たしか、そんな実験が始まったという
ニュースは僕も見た記憶があります。



計画は100年続ける予定で
スタートしましたが
わずか２年で破綻。


クルーが正気を保てなくなったり
雑草やゴキブリの大量発生など
条件は完璧なはずが
現実はそのようになりませんでした。



もう１つ。



以前、アタックチャンスの司会をしていた
児玉清さんが
安定が難しい芸能界にいることに不安を
感じていた頃

「不安定からの発想」
という本を読んで気が楽になったそうです。



そこには
ライト兄弟や飛行機の開発者たちが
学んだことが書いてあります。

ライト兄弟が飛行機開発で学んだこと

開発者たちは
がっちりとした完璧な飛行機を
設計しなければ空は飛べない
と思っていました。


しかし、がっちりしたものを作っても
自然の力には敵わずに
空中分解してしまうのです。



だから遊びを持たせることにしました。


そして操縦についても

不安定だからこそ
安定させようと操縦しながらいろんな試みをする。


それによってある程度は安定する。


逆に、多少あたふたしながらでも
操縦を続けないと、ただ落ちるだけ。

ということが分かった
みたいな内容でした。



この２つのエピソードから分かるのは
人間の頭や科学で
完璧なものを求めても（作っても）
思惑通りにはいかない。


安全ばかり求めすぎるのは
逆に危険にもつながる。

ということだと思います。



なので発想を変えて

安定しない、完璧ではない
ということを前提に
様々な操縦をすることで
飛行機だと遠くまで飛んでいける。


人生だと、
楽しみながら前に進んでいける
ということになると思います。



完璧主義の人に教えてあげてください(^^)