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私の視点から見える、駐車場系不動産企業「パーク24」


不動産業界に携わり、不動産仲介から管理会社の立ち上げまで幅広く経験してきた視点から見える上場不動産企業を取り上げます。

今回は、不動産には見えない不動産企業のパーク24に注目してみます。老舗の不動産企業は今をどう迎えているのでしょうか。


パーク24とは

パーク24は日本国内で駐車場サービスを展開するリーディングカンパニーです。1971年に設立され、2000年に東京証券取引所に上場しました。「快適なクルマ社会の実現」をミッションに掲げ、駐車場事業を中心に、モビリティ関連サービスを幅広く展開しています。よく見かける黄色のロゴの駐車場のイメージが強く、社名よりは「Times」を思い浮かべる人が強いかもしれませんね。

都市部では駐車スペースの不足が深刻な問題となっており、パーク24はこの課題を解決するために駐車場インフラを整備し、誰もが便利に車を利用できる環境づくりを進めています。また、IT技術を活用し、予約システムやキャッシュレス決済など、ユーザーにとって利便性の高いサービスを提供しています。
近年は、環境負荷の軽減やシェアリングエコノミーの拡大にも力を入れ、単なる駐車場事業にとどまらず、モビリティサービス全体の発展を目指しています。

タイムズパーキング

同社の代表的なサービスが「タイムズパーキング」です。日本全国に展開されている時間貸駐車場で、

  • 24時間無人運営:利用者はいつでも駐車可能。

  • キャッシュレス決済:スマホ決済やクレジットカードに対応。

  • エリア拡大:都市部から郊外まで幅広く駐車場を提供。

タイムズカー(カーシェアリング)

会員登録をすれば手軽に車を利用できるカーシェアリングサービスです。

  • 短時間から利用可能:必要な時だけ使える。

  • 多彩な車種:軽自動車からワゴン車までラインナップ。

  • スマホで予約・解錠:アプリで手軽に操作。

タイムズクラブ

駐車場やカーシェアの利用者向けの会員サービスです。

  • ポイント制度:利用ごとにポイントが貯まり、割引や特典が受けられる。

  • 提携店舗での優待:飲食店やガソリンスタンドなどで特典あり。


“駐車場”でリーディングカンパニー、その企業の株価の行方は


同社は2023年に海外での資金調達や日本政策投資銀行との海外子会社に関する開示を提出しています。安定したビジネス展開の不動産企業の割に、PERが10倍半ばを推移しており、ビジネスモデルを考えるとまだ余地はある可能性がありますね。

同社の株価が今後継続的に上がる可能性のある要因として、以下が挙げられます。

  1. 駐車場需要の安定:都市部の駐車場不足により、安定した収益基盤を確保。

  2. カーシェア市場の成長:カーシェアリングサービスの利用者増加により、さらなる収益拡大が期待される。

  3. DX(デジタル・トランスフォーメーション)の推進:IT技術の活用により、より効率的な運営とユーザーの利便性向上が見込まれる。

  4. 海外展開の拡大:国内市場にとどまらず、海外市場へ進出することで新たな成長機会を獲得。

  5. 環境意識の高まり:シェアリングサービスの普及により、環境負荷の低減が評価される可能性。

これらの要因に加え、さらなる技術革新や戦略的提携を進めることで、株価の上昇可能性が一層高まるでしょう。
一方で不動産の仕入リスクや在庫等の課題もあり、一時的に株価が低調になるケースも想定されます。

まとめ

パーク24は、駐車場インフラの整備を通じて都市の交通環境を改善し、カーシェアリングやモビリティ関連サービスの提供を拡大しています。タイムズパーキングやタイムズカーを中心としたサービスは、利用者の利便性を高め、持続的な成長が期待されています。今後もDXや海外展開を進めることで、さらなる事業拡大と株価の上昇が見込まれます。

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