大阪府の中古マンション価格ランキング・ベスト5!あなたのマンションの相場、値上がり率は?

大阪府で「最も高く売れるマンション」「最も値上がりしたマンション」はどこなのか。大阪府の中古マンションの″売却価格″と″値上がり率″の高い順に作成した2つのランキング・ベスト100をもとに、全国のマンションに精通する住宅評論家の櫻井幸雄氏が解説。今回はそれぞれ上位5物件を紹介する。(執筆:住宅評論家・櫻井幸雄、データ提供:マンション情報サイト『マンションレビュー』)

大阪府の中古マンション価格ランキングは、「グランフロント大阪オーナーズタワー」がトップに

まずは、大阪府の中古マンションで、最も高い値段で取引されているマンションランキング・ベスト100の売却価格が高い上位5物件は以下の通りだ。


 大阪府の中古マンション価格ランキングは、大阪の都心部にある、駅から徒歩3分以内のタワーマンションが上位を席捲した。

  こうした中で、1位の「グランフロント大阪オーナーズタワー」だけが徒歩6分だが、これは特殊なケースだ。

 大阪駅北側に位置する「うめきた」の再開発エリアに位置する唯一のレジデンスなので、「徒歩6分」だからといって遠いとは言えない。

「うめきた」に位置し、大阪駅から「グランフロント大阪オーナーズタワー」までの間は、オフィスと商業施設が集約されているので、“極めて便利”な駅徒歩6分マンションと言うことができる。

「グランフロント大阪オーナーズタワー」は、地上48階建て、全525戸の大規模・超高層マンションである。事業主は積水ハウス、三菱地所レジデンスほか10社。施工は大林組と竹中工務店による「梅田北ヤード共同企業体」だ。

 2012年から始まった新築分譲時、「525戸の大規模で、平均坪単価300万円は大阪では前代未聞」と言われていた。それほど、高額だったのだが、一つひとつの住戸価格をみると、そこまで高い印象はなかった。わたしの手元に残る取材メモでは、2012年11月8日時点で分譲中住戸は、約47㎡から94㎡が3810万円から9010万円。この数字だけをみると、案外控えめな数字と思えるが、より広く、より高額な住戸もあった。最も大きな住戸は約300㎡で4億円。全体の1割程度が1億円を超えた。

 高額の住戸もあるが、お買い得な住戸も存在したというところだろう。“前代未聞”といわれた「グランフロント大阪オーナーズタワー」の価格は、2020年3月時点で、平均の坪単価が536万円。新築時価格の1.5倍以上である。

 価格が跳ね上がった理由は、「うめきた」エリアの評価が上がっていること。これまで本町周辺にオフィスを構えていた企業の多くが、「うめきた」エリアに移転。「うめきた」は、大阪の中心エリアに成長している。その「ど真ん中」に立地する大規模超高層マンションなので、評価がうなぎ登りということだろう。

「グランフロント大阪オーナーズタワー」は、新築時のプランニングで「全戸セカンドハウス」と性格づけられた。大阪中心地のセカンドハウスとして使うことを想定した間取りになっており、玄関近くにLDKがあって、奥に寝室を設置。ホームパーティーを開きやすい設計になっているわけだ。

 この発想も、「グランフロント大阪オーナーズタワー」を買おうとする人たちのニーズに合っていた。

 大阪にあっては、唯一無二の価値を持つマンションだけに、中古価格の高騰は当然だろう。


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