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「怠け者社員」と「パワハラ社長」は相思相愛・いびつな共依存

実は、パワハラ社長は「社会のはみだし者」が好き

パワハラ社長は、社会のはみだし者が好きでした。

・パチンコばかりしている人
・お部屋が乱れている人
・キャバクラ通いに狂ってしまった人

ここには、「社長のわずかに残った隣人愛」があったかと思います。
(※ですが、この「好き」という感情の根源は、かなりいびつな「好き」であったかもしれないと思っています。ここでは割愛します。)

ステップ1・ここに「生まれ持った怠け者社員」、入社!

ここで、生まれ持った怠け者な社員が入社しました。社長の好きな「はみだし者」です。

仕事は、一生懸命ではありますが、空振りをしていること、多々あります。世間ではそれを「不器用」っていいます。正直言って、生き方もあまり上手ではありません。ここは、本当に気の毒ですが、能力には生まれ持ったものがあると思います。仕方ないです。

はみだし者が好きな社長、懸命に指導をしました。マンツーマンであったと聞いています。
ですが、社長が求めているレベル(高い)と、社員の努力レベル(低い)は一致しません。生来持った能力もあるので、仕方ないです。

でも、「仕方ない」というワードのない社長は、ひたすら叱責することで怠け者を鼓舞します。指導が下手ですねー。

ステップ2・叱責をして指導をするパワハラ社長

当然、叱責をしても、社員が伸びるわけがありません。でも、「褒めて伸ばす」ということは考えられないパワハラ社長。叱責が足らなかったのでは、とますます叱責してゆきます。

■1年目
社長:叱責!
怠け者:ちょっと頑張る(やる気:★★)

■2年目
社長:恫喝!
怠け者:頑張るフリをする(やる気:★)

■3年目
社長:叱責!
怠け者:フリすらしない(やる気:ゼロ)

■4年目
社長:恫喝!
怠け者:昼寝(やる気:マイナス)

長期間、その叱責を受け続けた社員は、怠け度がますますエスカレートしてゆきました。

ステップ3・叱責が、存在価値の「エサ」となる

そもそも、怠け者社員は、入社前から社会での「自分の存在価値」がありませんでした。自己肯定感が低く、「自分はダメだ」と否定的な考えをもっていたのです。

ですが、入社したとたん、会社のトップから指導をされると、「嬉しい」感情と「満たされた」所属意識が生まれます。
ただ、実力・能力がどうあがいても、伴わない。パワハラ社長の要望を満たせないのです。
時間を経るごとに、「自分は何をやってもダメ人間」という無力感が進んでゆきました。

そして、その行き着く先は。

社長に叱責されることが、自分の存在価値を満たすことになってゆきます。よくありますね、クラスの好きな子に関心をもってもらうために、わざと悪いことをする小学生。それと同じです。愛の反対は無関心。嫌いと自分を向いてもらうことでも、存在価値は満たされるのです。

こうして、いびつな共依存関係がうまれてゆきます。「叱責」はエサになってゆくのです。

■5年目
社長:叱責!
怠け者:ちょっとうれしい(エサ:★)

■6年目
社長:叱責!
怠け者:とてもうれしい(エサ:★★)

■7年目
社長:めっちゃ恫喝!
怠け者:かなりうれしい(エサ:★★★)

叱責されるため、ますます怠け度はエスカレート。もはや、止められません。

ステップ4・異世界の完成

これらの過程は10年ほど。
できあがったのは、異形クラスのパワハラ社長と、異形クラスの怠け者社員なのでした。

すでに、切っては切れない関係性となり、不思議な「共依存」状態となったのです。
これも共依存と言えるのかな?と思いますが、現実にあったケースなので、入れてしまいましょう!(定義の拡大)

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