見出し画像

ブラック企業の採用はおもしろい(2)入社後は、見せしめコース?傍観コース?

採用後も、ブラック企業ならではの光景がありました。
採用した人材が、パワハラ社長の「見せしめコース」と「傍観コース」に分かれるのです。この「見せしめコース」になった場合が大変なのです。


見せしめコースがあるのはなぜ?

(1)前任の「見せしめさん」の、穴埋めだから

ブラック企業は、パワハラ社長が見せしめを作る恐怖統治の集団でした。こういう組織は、継続的に「見せしめさん」が交替するように退職しています。
ちなみに、この「見せしめさん」は、会社でも弱いポジション、売上が「構造的に」上がりにくいポジションでした。本人の能力とはあまり関係がない。本当に理不尽。

(2)そもそも新参者は弱い

新参者は、コピーの方法からわからないので、一つひとつ尋ねなければなりません。一番立場が弱いところからスタートするため、職場に不満を持ちながら強く言えない人までもが、非難しやすくなります。完全に「見せしめ」です。

一方で傍観コースもある。ここの分かれ目はどこなのか

一方で傍観コースもあるのです。この分かれ目はどこなのか。

きち子が考える、見せしめコースへの分かれ目

図にしてみました(暇か!)。

まず、すでに、見せしめさんが社内にいる場合は、傍観コースに行きます。見せしめさんは、何人もいらないからです。

見せしめさんが、いなかったら……一般的には、年齢、職種、キャリア、資格の有無、学歴、性別など、様々な要因で、見せしめさんになるのではないでしょうか。そこは、いじめられっ子がなぜ標的になるのか、という原理と同じで、本能的なものです。

所属していたブラック不動産会社では、会社の特徴から、2つ、大きく影響していました。

(1)年齢

ブラック不動産会社は、20代から60代までと、幅広い層で構成されていました。20代が50代に物申すのは、すごく勇気のあることです。20代というだけで、ハンデがありました。

(2)職種

ブラック不動産会社では、営業職なのか総務職なのか、賃貸なのか売買なのか、ということも影響していました。
不動産会社の花形は、何といっても、売買営業です。賃貸営業ではなく、売買営業なのです。売上高と利益がとにかく高い。
ブラック不動産会社も、圧倒的に売買営業が立場が上でした。仮に賃貸のスペシャリストとして入社したら、その時点で詰んでます。稼ぐものが偉いという世界なのです。

もちろん、人間関係はここまで単純なものではない

今回、「見せしめコース」と「傍観コース」と単純に分けましたが、人間関係はそんなに単純なものではないです。
ですが、こうした見方もできるのも事実。

ブラック企業がもたらす、いびつな人間関係を発見してしまったのでした。

(おわり)

いいなと思ったら応援しよう!