不動産の評価減になる4つの要素
不動産相続対策の一つとして、「価値を下げないで、評価を下げる」というのがある。ここに不動産評価減になりうる4つの要素を書き出す。
①立地的要素
立地的な要素には、見える欠陥と見えない欠陥がある。
ー見える欠陥には、不整形地・無道路地・傾斜地・凹凸地・温湿地・崖地・三角地・間口狭小地・前面道路との高低差がある地など。
ー見えない欠陥は、土壌内欠陥のことで、土壌汚染・埋蔵物・津波による塩害・放射線汚染・上下水道・ガスなどの供給処理施設の未整備など。
②環境的要素
隣地が墓地・工場やゴミ処理施設などの臭気が強い・高速道路や鉄道の高架があり日照や騒音障害が生じるケースがある。目の前に歩道橋なども。
③心理的要素
境界線に争いのある土地、自殺などがあった土地や建物・反社会的勢力が入居しているビルなど。
④法律的要素
1. 税法上の要素 2. 相続人の要素 3. 広報上の要素 4. 災害法 の要素の4つある。
1. は私道・貸宅地・貸家建付地など、どんな種類でどういう使い方をしているのかによって評価が異なる。2. は小規模宅地等の評価減。3. は建築基準法第42条第2項道路におけるセットバックに必要な土地や都市計画道路予定地などが入る。4.は東日本大震災を例にすると、土地は震災特例法、建物は災害減免法などによって評価減の対象となっている。