移住先のご近所へのご挨拶
引っ越した際のご近所へのご挨拶。煩わしいご近所付き合いと考えるか、何かあった時に支援しあえる関係と考えるか、どちらが良いという話ではなくてただの価値観の一つだと思います。
我が家の場合は、雪国のルールも知らないし、子供が近所をフラフラするかもしれないし、不審なものではないですよとお知らせしたいので、先手必勝とばかりに息子を連れてご近所への挨拶周りをすることにしました。
ご近所がどこまでだかわからない
東京から1000円のお菓子を5つ用意していた。これはご近所挨拶用。道路を挟んで斜め前の2軒は引っ越した当日から雪かきで顔を合わせていて雪かきをしたり、家の出入りに一日に数回顔を合わせて行くことになりそう。なのでこの2軒には挨拶に行こうと決めていた。
さて、隣の家、、、隣って、どこ?道沿いのすぐお隣というより、道から私道を20mほど進んだ奥に、1件家がある。雪の壁で屋根しか見えないけれど、多分、そこがお隣。そして、反対側のお隣は、道路を1本挟み直線距離で50mは離れていた。何となく、両隣と前のお家に挨拶に行こうと決めて来たけれど、この直線50m離れた家は隣として挨拶に行くべきか、それくらいなら、直線距離でもう少し近い家に挨拶に行くべきか悩んだ。悩んだけれど、直線距離でもう少し近い家は私の感覚ではもう近所ではなく、そこまで広げたらキリがないと感じたので、少し離れた隣と、前の家2軒、奥の1軒に挨拶に行くことにした。
ところが奥の1軒は私有地を入ったところにあるため、その私有地を自分で雪かきしているようで、両脇を2メートル以上の雪の壁に挟まれていた。1度は勇気を振り絞って玄関まで進んだけれど留守。その後はまた雪が降る日が続いたので、道路で顔を合わせたら挨拶をしよう、と積極的に挨拶に行くのをあきらめた。ご近所付き合いより命。雪に囲まれた生活のリアルを感じた。
ニセコはそもそも移民の町
もともと社員寮として使用していた家だったこともあって、私たちが住んでいる家は人の出入りが多かったそうな。斜め前の家に、子供を連れてお菓子を持って挨拶に行くと驚かれ、そして喜んでくれた。ご近所の事があれば何か手伝うと伝えても、それほど地域行事が盛んでもない模様で、その事に関しては反応が薄かった。歴史の古い地域では雪国でも地元のしがらみは強いけれど、明治時代以降に移民が増えた倶知安、ニセコ地域ではしがらみ感は低め。せいぜい自分の親や祖父母世代が移住してきたと語るお年寄りが古参のニセコ地元民で、自分が移住してきたという人も沢山いて、私のように子供を連れて移住してきましたという人も全く珍しくなく、概ね歓迎されて挨拶は終了した。ひょうし抜けした半分、やっぱりホっとして、改めてここでの生活を楽しめる気がした。
お菓子の御礼に後日それぞれの家から干物とジャガイモとゆり根をいただけた。お礼は全く期待していなかったので、とっても嬉しかった。
挨拶をした日も、その次の日も、雪かきで斜め前のお家の方とは何度も顔を合わせる。小学校に行くようになった息子はお友達ができて家の前と、少し離れた隣の家との間の雪山でお友達と遊んでいる。子供が騒ぐかもしれません、と挨拶をしておいて本当に良かった。一度も苦情が来なかったけれどきっとうるさかったはず。
こういうご近所の見守りもあって移住は楽しく過ごせたのかもしれません。
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