むかし、むかしのパチ店員のお話

ゴト師が来た日

パチンコ店も長く働いていると、いろんなことが起こります。
今日は、あまりないであろうゴト師のお話です。

私がまだパチンコ店員になって間もない頃、すごく仕事のできる上司がいました。
どんな質問をしても返してくれる。ホールでの状況判断の速さと的確な指示
厳しい指導もあり、一部の部下からは鬼軍曹なんて呼ばれてた上司がいました。

その日、スロットコーナーからのインカム(店員同士で会話できるマイク)が始まりでした。
Aさん「お客様対応入りまーす。」
Bさん「セレクターエラー入りまーす。」
普段と変わりないインカムが聞こえていました。

Bさん「すいません。セレクターエラー、ガムがくっついているので長引きます。」
しばらくしたのち

Cさん「スロットコーナーのかた、台が開いてるランプ付いてますけど大丈夫ですか~?」

その時である!!
ホールを駆け抜ける影・・・
風が通った・・

鬼軍曹である!

猛ダッシュでスロットコーナーに行くとランプ対応をするのかと思ったら
違うところへ・・・

その時スロットコーナーでは
通称ムササビと呼ばれる行為がされていました。

ゴト師である

スロット台を無理やり開け、営業中のホールで基盤交換をしていました・・・
ムササビと呼ばれるのは
スーツを着た壁役2、3人が上着を広げ周りから隠すため
(基盤交換をするとスロット台がどうなるか?特定の打ち方をすることで、簡単に当たることができ、いくらでも出し放題になります)

鬼軍曹、いわく
集団でゴトをやりに来ていたことがわかったそうです
スロットコーナーにいる店員すべてを足止めさせて、その間に基板交換する
Aさんには面倒な質問攻め、Bさんには長引くエラー対応と
インカムのわずかな情報をもとに判断したそうです。
出来る男は違います!

ゴト師たちは鬼軍曹がやってきたため、散るように逃げていきます。
鬼軍曹は実行犯(基板交換者)をトイレまで追いかけ捕まえました。

便座の前でうずくまるゴト師は外人だったそうです。

鬼軍曹「事務所に来い!」

そういうとゴト師はかたことの日本語で


「イヤ、ジムショ、イヤ、イヤ」

なぜ、そこまで事務所を怖がっていたのかは謎ですが
鬼軍曹は無理やり事務所に連れていき
警察を呼んで、事なきを得ました。
めでたしめでたし

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