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ブーディカ
私は今、「英米史で鍛える 英語リーディング 研究社」を読んでいます。
タイトルは「ブーディカ―復讐に燃える女王戦士」。
まずは和訳を読んで、理解してから英文に入ろうと思うのですが、日本語訳だけで彼女の人生は悲惨だったことが伝わってきました。
夫のプラスタグスは皇帝ネロに土地の半分を渡す遺言を出しますが、彼の死後、裏切られ、土地は全て奪われ、妻のブーディカは鞭打ちに遭い、二人の娘たちは乱暴をされ、復讐を誓ったブーティカはケルト軍を率いてカムロドゥヌス(現在のコンチェスター)に襲撃をかけます。
しかしこの地の住民はローマ人だけでなくブリトン人も暮らしていました。怒り狂ったブーディカには味方であるブリトン人が目に入らなったのでしょうか。それとも女王である彼女は住民のことなど考えていなかったとか。どちらにしてもブーディカはここで大虐殺を行い、多くの住民が亡くなります。
ローマ皇帝は代官カトゥスを送り込むも、時すでに遅し。ケルト軍によって追い込まれたカトゥスはスエトニウスを残し、ゴール(現在のフランス)に逃げます。そしてブーディカはどんどん侵攻していき、ミッドランド地方のマンセッターでスエトニウスと戦うことになります。しかし今回はローマ軍の優勢でケルト軍が破れます。ブーディカはローマ軍から逃げる事は出来ましたが、服毒して亡くなりました。
まるで映画のような話ですが、これが本当に起きた歴史だと思うとぞっとしますね。
ブーディカはコンチェスターで虐殺を行った後、ロンディニウム(現在のロンドン)、セント・アルバンズでも同様のことをして多くの被害を出したそうです。
皇帝ネロも恐ろしいですが、ブーディカ女王も恐ろしいです。
英単語:
wrong ~を不当に扱う
ferocity 残忍な行為
rebel 反逆を起こす
slaughter 虐殺する
descend 襲撃する
このような歴史の話でしか見ないような英単語が使われています。
(wrongはよく見かけますね。)
以下は、ブーディカの物語からの一部抜粋です。
It is story of a woman wronged, the ferocity of her revenge and the ultimate disaster she brought upon her people.
(これは不当な扱いを受けた女性が残虐な復讐を行い、結果として同じ部族にも悲劇をもたらした物語である。)
The Iceni Celts rebelled and joined forces with another tribe called the Trinobantes.
(イケニ族とケルト人は反乱を起こし、別の部族のトリノバンデスと共に集結した。)
even so most were slaughtered and the town completely destroyed.
(それにも関わらず大多数が虐殺され、町が完全に破壊された。)
This family-style army now descended on Londinium.
(この家族のようなの軍隊がロンディウムを襲撃した。)
この物語は古代ローマの歴史家タキトゥスの『年代記』に書かれたものであり、それに基づいて現代のイギリス人が書いた物語を私たちが読んでいます。そんな時間・空間のベクトルの不思議な交錯の中を私たちは生きている。と著者の大島保彦さんはおっしゃっています。
ブーディカは現在の女性の強さの象徴である反面、怒りや復讐によってもたらされた結果について考えさせられます。
こんな感じで投稿を終わりたいと思います。
お読み下さってありがとうございます。
それでは。