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「自宅or賃貸?」行政書士の事務所事情
開業5年目の私は、開業当初からずっと自宅事務所。
事務所を自宅にするか、賃貸(他に借りる)にするかは悩むところだと思う。
私自身は、開業当初は自宅事務所でいいと思っている。
最初から賃貸でもいいが、事務所を賃貸していたけど、経費がもったいないし必要無いという理由で、自宅事務所に戻った同業者もいる。
はじめはどれぐらい売上があがるか分からないので、自宅事務所で開業してみて、人を雇うとか、必要性を感じたときに賃貸にしてもいいのではないかと思う。
自宅事務所のメリット
①通勤がない
きっと賃貸で事務所を借りようとしている人も自宅の近くにすると思うのだが(中には電車通勤の人もいるけど)、自宅内に事務所があるのは非常に便利だ。
たとえば、家にいるときに、あの仕事の資料確認しておきたいなと思っても、わざわざ事務所まで見に行くのはめんどくさい。
すべてパソコンに入れて自宅に持ち運んでもいいが、個人情報の問題もあって、あまり資料を事務所から外に持ち出したくない。
紛失が怖いし。
自室から一歩、事務所部屋に移動するだけで仕事ができる環境は便利ですよ!
②経費がかからない
事務所を借りるとなると、家賃の他に光熱費、通信費など、もろもろ結構かかる。
この費用を稼ぐのに何日かかるのかと考えると、経費は低いに越したことはない。
とくに、自宅と賃貸事務所の両方の家賃(住宅ローン)を払うことを考えると、自宅事務所の方が経済的にはお得だ。
逆に、今まで支払っていた自宅の家賃を事業用の経費として按分して計上できるので、所得税や住民税が下がるというメリットもある。
③自炊できる
事務所で昼食だと、簡単なメニューになりがち。
お湯沸かせるだけとか、温めるだけとかの昼食になりそう。
コンビニで買うと、食費がかさむし。
自宅事務所だと、自由に調理できるから、お昼も温かい食事ができるし、昨日の残り物で済ませたりもできる。
経済的にもお得だ。
自宅事務所のデメリット
①仕事とプライベートの区別がつきにくい
自宅で仕事していると、どうしても気が散る。
ペットとかいたら、なおさらだ。遊んでしまう。
また、お昼休みなど、食後についついマッタリし過ぎてしまう。
要するに、メリハリがつきにくいということですね。
私は冬場、事務所のある部屋(北側にある)が寒いので、自室にあるコタツにパソコンを持ってきて本会のオンライン研修を見ている。
気付くと、かなりの確率で、上を向いて口を開けて寝ている。
危険ですので、マネしないでください。
自分で一日のタイムスケジュールを決めて、これが守れない人は賃貸の事務所を借りた方がいいのかも。
②お客さんを呼びにくい
自宅の一室を事務所として使用している場合、そこにネットで問い合わせて来たはじめて会う人を通すのは、ちょっと勇気がいる。
とくに、家族と住んでいる人は抵抗あるのでは?
そのため、自宅事務所にしようと思っている方は、扱う業種を考えた方がいい。
たとえば、建設業や補助金申請など、お客さんの会社等に出向いてする仕事がメインなら、自宅事務所でも問題ない。
車業務も書類が郵送されてくるので、自宅事務所でできる。
逆に、民事系(相続や遺言、離婚など)や国際業務は、事務所に行きたいお客さんも多いので(むこうも自宅に来られるのは抵抗あったりする)、賃貸の事務所の方が招きやすい。
また、民事系のお客さんは、きちんと事務所を借りているのか?(しかもマンションの一室ではなく、事務所用物件の方がいい)といった点で行政書士を選ぶ人もいる。
あまり怪しげな行政書士に、自分の財産や身分に関する仕事を頼みたくないからだ。
私の周辺の事務所事情
私のまわりの同業者(独立開業者のみ。勤めは除く)について統計を取ってみた結果、7割が自宅事務所だった。(キキ調べ)
地域にもよると思うが、最初は自宅事務所でも全然多数派ですよ!