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ふわっと理解するDX~ネットワーク外部性~
1. はじめに
「みんなが使っているなら、使ってみようかな」
SNSやアプリ、サービスを選ぶときに、
そんな気持ちになったことはありませんか?
実はこれ、経済やデジタルの世界で
「ネットワーク外部性」と呼ばれる現象と
密接に関係しているんです。
「ネットワーク外部性」という言葉だけ聞くと、
なんだか難しそうですが、
実は私たちの日常生活に
たくさん存在している仕組みなんです。
この記事ではDXの関連用語である
ネットワーク外部性について
ふわっと理解してもらえるよう、簡単に解説していきます。
2. ネットワーク外部性とは何か?
ネットワーク外部性とは、簡単に言えば
「そのサービスや商品を使う人が増えるほど、
価値が高まる」という現象のことです。
たとえば、こんなイメージをしてみてください:
友だちがみんな同じSNSを使っていると、自分も参加したくなる
キャッシュレス決済アプリが普及すると、お店でも使いやすくなる
ネットワーク外部性は、
「みんなが使うから私も使う。
そして、それがさらに人を呼んで価値を高める」
という好循環を生み出します。
3. 具体例は?
【例1】SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)
SNSはネットワーク外部性の代表例です。
例えば、InstagramやTwitterなどのSNSは、
友だちやフォロワーが増えるほど投稿が増えたり
コメントやいいねが増えたり、
楽しくなりますよね。
逆に、誰も使っていないSNSは、
いくら便利でも魅力が半減してしまいます。
みんなが投稿すると、見る人が増える
見る人が増えると、投稿する人も増える
この「みんながいるから自分も使う」という
連鎖が、SNSをさらに広げていく原動力です。
【例2】キャッシュレス決済サービス
キャッシュレス決済アプリも、
ネットワーク外部性が強く働いています。
例えば、友だち同士での割り勘や送金が
簡単になると便利ですよね。
さらに、利用者が増えると、対応店舗も増え、
サービスの価値がどんどん高まります。
利用者が増えると、お店側も導入しやすくなる
お店が対応すれば、さらに多くの利用者が増える
こうした循環が、キャッシュレス社会を支えています。
【例3】オンラインゲーム
オンラインゲームでも、
ネットワーク外部性が重要な役割を果たしています。
人気のあるゲームはプレイヤーが多く、
その分対戦相手や仲間が見つかりやすくなります。
また、ゲーム内での取引やイベントも盛り上がり、
結果としてそのゲームの価値が上がります。
4. ネットワーク外部性とDXの関係
ネットワーク外部性とDXには、次のような深い関係があります。
(1)ユーザーの行動データを活用
ネットワーク外部性が働いているサービスは、
多くのユーザーが集まるため、膨大なデータが蓄積されます。
このデータを分析し、新しいサービスや改善案を
生み出すのがDXの力です。
(2)サービスの進化を加速
利用者が増えれば増えるほど、
サービス自体が進化していきます。
たとえば、SNSのアルゴリズムが改善されたり、
キャッシュレス決済アプリがさらに便利になったりするのは、ユーザーが多いおかげです。
(3)イノベーションの可能性を広げる
ネットワーク外部性を活用することで、
新しい市場やサービスが生まれやすくなります。
たとえば、スマホの普及によって生まれた
配車アプリやフードデリバリーサービスもその一例です。
5. 終わりに
ネットワーク外部性は、デジタル社会において
欠かせない力のひとつです。
「みんなが使うと価値が上がる」という
この現象は、DXの進化を支える大きな要素でもあります。
次回、SNSやアプリを選ぶとき、
「これもネットワーク外部性が働いている」
と思うと、普段使っているサービスが少し違って見えるかもしれませんよ!