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帰らせたい上司と経験を積めない若手の悩み
今日から10テーマ分+番外編2テーマ「ホワイト企業の呪縛」ということで、
ホワイト企業で起きる、施策の課題について、
若手社員目線で書いていこうと思います。
ベテラン社員さん方のご意見は世の中にあると思うので、
若手社員からのアンサー記事、みたいな感じですね。(笑)
若手社員の方は共感やご意見いただけると励みになります、
ベテラン・中堅社員の方はどう感じるか
コメントいただけると嬉しいです!
では、本編はどうぞ!
最近よく耳にする「ワークライフバランス」。
残業の削減やプライベートの充実を掲げる企業が増え、
「無駄な残業はしない」
「早く帰ってしっかり休もう」
という文化が浸透しつつあります。
本当にそれでいいのか?と
問題提起をしているベテランの方はよく見ます。
しかし、若手社員の中にも、
「このままでいいの?」
「この会社や社会はどうなっていくんだろう?」と
不安を感じる人もいるのではないでしょうか。
私もその一人です。
1. 部下を帰す、良い上司
いわゆる「ホワイト企業」と言われる職場では、
上司が部下に「早く帰れ」と促す姿がよく見られます。
会社側からも
なんで残業させているんだ!
と怒られてしまうらしいですし。
ホワイト企業の典型例、ですね。
無駄な残業をさせず、プライベートの充実を大切にするこの風潮は、
社員に優しい働き方といえるでしょう。
上司は、自分が管理職であるため、
「残業してはならない」という制約が少ないので、
自分の裁量で残業を必要に応じて取得します。
その結果、部下の小さな失敗もカバーしながら、
自分のタスクを片付け、
部下に安心して帰らせることができるのです。
こうして管理職が全ての責任を抱えて
業務を完璧にこなす姿勢は、
確かに「良い上司」と言えるかもしれません。
こんな上司がいたら、ついていきたくもなります。
ですが、それで若手社員は大丈夫なのでしょうか?
2. 帰るよう促される若手が抱える「経験を積めない」悩み
一方で、「早く帰るように」と促される若手は、
果たして何を得られているのでしょうか?
もちろん早く帰れることは嬉しいかもしれません。
というか、大変嬉しいです!
・・・短期的に見れば。
仕事が「タスクをこなす」日々になり、
経験や学びが少ないと感じる若手はいます。
結局、誰でもできるよなぁ、この仕事、と。
初めはもちろん、タスクをこなすだけで精一杯。
しかし、少し慣れてくると
任された仕事が単なる作業の繰り返しに思え、
毎日定時で帰宅するものの、
「自分は果たして何かを学べているのだろうか?」と
疑問が湧いてくるのです。
帰ってから寝るまでの時間があれば
なおさら、悩む時間も増えます。
そして、
小さな失敗も上司が事前に対処してくれるため、
大きな問題が起きることはありません。
その結果、自分では「小さな失敗を経験している」と思っていましたが、
少しずつ年次を重ねて周りを見れるようになり、
色々知識をつけていくと気づくのです。
本当の意味での経験を積めていない、と。
3. 若手が感じる「役職者のイメージの不在」
上司や部長を見ても、
若手からは「この先、自分もあの立場になるのだろうか?」
という想像がつきにくい場合が多いのも事実です。
「課長はいつも忙しそうだ」
「部長は早く帰っている」
といった状況だけを見て、
何をしているかを知る前に退社して、
飲み会も遠慮がちで腹を割って話はしない。
管理職や上司が実際に何をしているのか、
どのような責任を抱えているのかが見えづらいのです。
そうなると、自分がこの先どんな役割を担うべきかが見えず、
「役職者としての将来像」を描くことも難しくなります。
「こうなりたい」と目標にしている上司の像が
描きにくくなっています。
4. 取得すべき経験は変わってきているのか
働く環境が変化し、効率的に仕事を終わらせ、
プライベートも充実させることが求められる時代になっています。
もちろん、残業バンザイ、な時代に戻したいわけでもないです。
このような変化の中で、
従来の「先人と同じような経験を積んで成長する」という働き方も
変わりつつあるのでしょうか。
失敗はシステム・仕組み作りのミスだから、
過去失敗してくれた先輩方のおかげでシステムも最適化されて
失敗は種類を変えて、今までの人たちと同じような経験をしなくてよい
ということかもしれません。
ただ、このまま流されてたらヤバイ、と思ったなら
自分自身が変化できるように
色々準備しておいた方がよさそうです。
上司の時代の正解が、今の動きなように
私たちの時代の正解は全く違うものになる
可能性が高いのですから。
5. 結局、どうしたいか
ワークライフバランスの実現が進む中で、
若手が抱える「経験不足」の不安や
「将来の見えづらさ」はあります。
上司たちの苦悩もあります。
あとは、自分がどうしていきたいか、を
考えていた方がいいのだと思います。
自分で決める、というのが重要で。
自分で決めて流されるならそれでいいし、
嫌なら、どうしたいかを明確にして、
何かしら動いた方がいい。
自分より上の人たちが示してくれる正解は
その時代の正解であって、
自分たちの時代が来た時の正解とは限りません。
それを頭に入れて、
安定が大好きな私たちが大変苦手な、
自分で考えて自分で変化していく、
をしていくんだと思います。