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ジブリDVDの転売ヤーについて思う事 〜転売をする側も、される側も経験して〜

 先週くらいから、7歳の息子が「崖の上のポニョ」が観たい!としきりに言うようになり、(弱めの)ジブリファンの私としても、見せてあげたいなぁという思いが強く、DVDをまずはネットショップで探すことにした。
すると、定価で4~5000円ほどで、最近の夏休みの出費も考えると手が出しづらい金額。いったん保留にして、メルカリで商品を検索してみることに。
たくさんある出品物をひとつひとつ見ていくと、どれも比較的低価格帯で、2000円ちょっと。ひとまずお気に入りに入れておいて、一日放置すると売り切れ。
翌日も同じ出品者が同じ価格帯で出しているものを一旦お気に入りに入れると、それもほどなくして売り切れる。
一体どういうことだろうと、その出品者や他のよく売れている出品者のページを見ると、同じ作品の未使用DVDを20枚以上出品している。
ここでやっとコピー品であることに気付くのだ。画像では、しっかりとした盤面印刷、しっかりとしたパッケージのように見えたので信用しきっていたのだが、そもそもこの画像もオリジナルか否かは別として、使いまわしである。
そのため、この通りのパッケージの商品が届く保証もない。

これ、以前の私であったら観られればOKだったので、即購入していたかもしれない。ましてや海賊版をつかまされていることも、つゆ知らず。
今の考えはというと、どんなに安く手に入ったとしても、絶対に購入したくない。
 これを買うということはすなわち、コピー品の転売という極めて悪徳な違法行為に加担するということで、なによりも、こういった輩を世に蔓延らせることは許しがたい、と思うからだ。
ジブリには、親子共々お世話になっているし、この行為はジブリへの冒涜であると感じる。(そもそも中古でDVDを得ようとしている自分も情けないが)

 ジブリ作品は、確か「テレビを見るより森へ出て探検してほしい」といった類の、宮崎駿監督の意向があり、DVD化への渋りがあったことから、おそらくサブスクも同じ理由でいサービスの提供をしていないのではないかな、という私の見解がある。
サブスクがなくDVDの需要があるという点に転売ヤーたちは目を付けて、出品が多いという事は予想がつくのだが、この人たちも元々はジブリが好きだったのではないかなぁ、と想像する。
自分が得意とするジャンル、つまり好きなものは、自分でもよくよくその価値を理解しているので。

 ところでかくいう私も、一時期せどりにハマった事があった。
その頃は全国の郵便局でパンダの赤ちゃん「シャンシャン」の切手が販売されていた。それは大人気で市場からあっという間に消えたのだが、1セットだけ残っている郵便局を見つけて、購入することができた。
その時に、局員のおじさんが、「今なかなか手に入らないんですよね!良かったですねー!!」と無邪気に自分事の様に喜んでくれたのだ。
私は、いや、これ転売目的で買ってるだけだから、パンダの切手なんか本当はどうでもいいんだけど。と内心思いつつ、すごく胸が痛くなった。

そう、これは本来私の手にわたるべきではない。本当に欲しい人が適正な価格で手に入れるべきなんだと。
胸を痛めつつも、値段を吊り上げるために、すぐには出品せずしばらく保管していた。するとほどなくして、なんとメルカリで切手が出品禁止物に認定されてしまったのだ。
そういうことなんだな、と私は悟った。
私は転売に向いていない。

 それ以降もちまちまとせどりを続けていくも、やめる大きなきっかけになったのが、コロナ禍のディズニーランドチケット争奪戦であった。

 ディズニーが大好きな私はコロナ禍にも行くべく、家中のデバイスを駆使してチケット争奪戦に参加したが、最初は不慣れで負けてしまった。
この時ほど転売ヤーが憎いと思ったことはない。
ただ、転売するほうも経験している私からすると、これは転売ヤーが悪いというよりは、もっと大きな問題で、国の法律が整備されていないことに問題があると思う。
転売はマナー違反かもしれないけれど、合法なのだから。
ショップ側も努力してくれていて、「おひとり様1つ限り」なんていう文言もよく見かけるが、これもすり抜ける方法はいくらでもある。
法律で転売だめよ!と決まっていない限りは、個人の考え方によるのだなぁとつくづく思う。

 その上で、私は二度と転売はしないし、明らかな利益目的の転売商品はもう買わないと決めている。




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