上履き(上靴)は、なぜ毎週洗わなくてはならないのか。
子どもが幼稚園に通っていた頃、疑問に思っていたことがある。
自分の靴なんて、年に一度洗うか洗わないか、もしくは一度も洗ったことのない靴さえ存在するのに、どうして子どもの上履きは毎週毎週洗わなければならないのか。
面倒くさいので、できる限り洗う頻度を減らしたいのだ。
おたよりや保護者会では「上履きはちゃんと洗いましょうね」とのアナウンスも度々ある。
つまり、洗っていない保護者がいるということだろう。
いくら子どもが汚しやすい生き物だとはいえ、屋内での使用であるし、長くともたかだか週に25時間程度の着用であるのだから、2週間に一度にしよう!と思いたち、外干しのみで洗わずにそのまま上履きを持たせる週が隔週で数か月ほど続いた。
ところが、隔週洗いにしているにも関わらず、毎週毎週子供が上履きをご丁寧に持ち帰って来てくれるので、「洗えよ」という保育士さんからの無言の圧力を感じるようになった。
もちろん、この上履きを持ち帰る行為は全園児が行っていることなので、私が気にしているからそう感じただけなんだと、自分に言い聞かせるも、やっぱり気になる。
このもやもやの正体はなんだか分からないけれど、とりあえず上履きを洗わずに持たせていることに罪悪感を感じているということで、毎週洗いに戻すことにした。
ほどなくして、主人の仕事の都合で転園をするのだが、そこでも「上履きはしっかり毎週洗いましょう」のアナウンスを耳にする。
ここで前の幼稚園だけの方針ではないことに気付き、この上履き問題に俄然興味が湧いてきたのである。
「なぜ上履き(上靴)を毎週洗わなくてならないのか。」
検索するとネットとはすごいもので、一瞬にして答えが目の前に現れた。
答えはシンプル。ネグレクト家庭をあぶり出すためである。
確かに、自分の小学校時代を思い返すと、放置気味の家庭の子の上履きが真っ黒でボロボロだった事は往々にしてあった印象だ。
あの子と、あの子と…合点がいく。
小学校入学の際のしおりにも、「上履きは白を基調としたもの」と太字で書かれている。
というか、そもそも上履き売り場には、ゴム部分が昔よりカラー豊富になったとはいえ、白地のものしか販売されていない。
黒い上履きでは汚れ目立ちにくいからなのだろう。
人間は物事に理由を求める生き物だ。
こういうきっちりとした理由があるのであれば、私の上履き洗いのやる気につながるのである。
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