トム・ヨークを観に行った話。
先日23日トム・ヨークのライブを観に行ってきた。
26日までツアー。約2週間近く滞在し、日本ツアーをしていたトム・ヨーク。
今回のツアータイトルは『Everything』。
Radioheadからソロまでキャリアを総括するかのようなセットになると発表があり、どんなセットになるのか予測不可能なまま当日に。
会場は有明にあるガーデンシアター。
The 1975を観に行って以来、約1年半ぶりのガーデンシアター。
上の写真からもお分かりいただけるかと思いますが、ステージ上には数台のシンセサイザーのみ。
サポートメンバーは一切不在、編成は完全にトム・ヨークのソロステージ。
客入りSEに謎のノイズ(ブライアン・イーノのアンビエント?)が鳴り響き渡る中徐々に客席が埋まってゆく。
開始予定定刻18時より5分くらいを過ぎたあたりだろうか、照明が暗くなり長髪の男がふらりとステージに現れた。
『本物のトム・ヨークだ・・・』
1曲目はソロからの『Eraser』。最小限の音数からトムの生歌が響き渡る。
おお、、あの声だ。
今回のツアー、セットリストがパターン化されているとSNSでリークされていたため(これが良いか悪いかは賛否あるけれど)大方の人々はチェックしていたかもしれません。
1曲目が終わり、スタッフがトムにアコギを渡す。
2曲目はOKコンピューターからの『Let down』!
Radioheadバージョンでは美しいギターのアルペジオが印象深いこの曲。ここで持ってきたか・・・
と曲が始まるや否や、アコギ弾き語りのあまりの美しさに涙。
こんなに良い曲だったんだな・・
更に
『Fake Plastic Trees』
Radioheadの中でも思い入れが強い2ndアルバム、The Bendsから。
この2曲一気に聴ける日が来るなんて思いもしなかったよ。
ピアノを弾いて歌い、ギターを弾いて歌い、ハンドマイクで歌い、踊りだしたり、アリーナの観客を軽く煽ったり、『ドーモ』と日本語で挨拶をしたり。
中盤ではAtoms for peaceの『default』やSuspiriaのサントラに入っている『Volk』だったり、キャリアを辿るように紡いでゆく構成。
個人的にハイライトだった終盤のラスト『Ideoteque』からアンコール『Everything in its Right place』(2曲目ともKID A),In Rainbowsからの『All I Need』、そしてアンコールラストの『How To Disappear Completely』のアコギ弾き語り(こちらもKID Aから)の流れは圧巻。
そしてふらりとステージ裏に下がってゆくトムの後ろ姿。
終わってしまった。アンコール込みの22曲。
MCをほぼ挟まず繰り広げたステージ、それはツアータイトル『Everything』をそのまま体現していた。
終始着席したままで堪能した時間。1週間経ったけどあの時間をしっかりと目と耳と心に刻み込んだ。
翌日もガーデンシアター公演では『Karma police』日本ツアー最終の京都公演では『Nice Dream』もやったとか。
あの日以来またRadioheadを聴き返す時間が増えてきている。これまでさほど触れていなかったRadioheadの曲も聴くようになった。
日本では今ひとつ過小評価気味な2003年リリースの『Hail to the thief』。
ロックとエレクトロニカを取り入れた意欲作でカッコいいんだけどなあ・・・。
『Go To Sleep』『Scatterbrain』『There.There』とか。ちなみにライブでもやっていませんでした。
やるんじゃないかなーってちょっと期待してた。笑
長々と書きましたが、自分の音楽観に潤してくれたというか、襟元を正してくれたというか。
英国人らしいスマートさがトムの立ち振る舞いから垣間見えたのも嬉しかったな。
今日から12月。僕もやれる事をしっかりやっていかなくては。
今月はライブが2本。
既にご予約いただいた方々、ありがとうございます。まだまだお待ちしています。
『Hear』も沢山聴いてね。
12月19日(木)御茶ノ水kakado 20:35〜
12月26日(木)練馬Family 19:40〜