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Photo by
soeji
【詩】ぼくとセミ
6月
雨が続く憂鬱な季節
洗濯物は乾かないし
家の中もジメジメ
「はぁ嫌になっちゃう」
朝からため息が出る
子ども部屋から次男の声が聞こえてきた
「母さん!見てー!今日は晴れだよ」
日曜日の朝。
6月生まれの次男きっちゃんは
朝早くから布団から起き出し
ゴソゴソと準備をはじめていた
やれやれ、休みの日は早いのよね
「ご飯作るか…」
私は重い体を起こし
カーテンを開けた
「わあ!本当!洗濯物、今日こそは乾きそう」
一気に気分があがる!
「母さん!ミルクセーキ作ってよ」
「はいはい。バナナも入れちゃおうか」
休日はミキサーを出して
我が家はミルクセーキを作る
「母さん、ちょっと公園いってくるね」
ご飯の支度をしながら
きっちゃんの姿を見て私は絶句した
キャップを被り、半袖、半ズボン
虫かごをかけ
手には虫取り網。
「まだ虫いないでしょ!」
きっちゃんは笑顔で答えた
「蝉が僕を呼んでるんだ」
まだ6月。蝉は土の中では?
「そうなんだ、気をつけてね」
私は笑顔で送り出した。
梅雨になると
このきっちゃんの言葉となんとも言えない笑顔を思い出す
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