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コミティアの出張編集部に行ったよ②
親愛なるみなさまへ
みなさまこんにちは。湊と申します。
前回の投稿内容の続きになるので、”コミティア”とタイトルに入っていますが、コミティアの話はメインではありません。
出張編集部のレポが気になる方は、こちらの記事を読んでください。
それで今回はどんなテーマかと言うと、
出張編集部でもらったアドバイスを受けて感じたこと、考えたことを書く!って感じです。
実は今回持ち込んだ漫画、「毒親モノですよね」と2社から言われました。
全くそんなつもりがなかったので、そうなんだ……と思いながら、「あ~」とか言って聞いてました。
これ、別に出てくる母親が毒親だと思って描いてなかったというサイコパスなのではなく、”毒親モノ”と言われるほど母親との確執が話のメインのつもりでは描いていなかったんです。
ちなみに2社とも少女漫画誌(年齢層はちょっと高め)でした。
これを受けてまず思ったこと、
やはり前々から感じていたが、自分の伝えたいこと描きたいことを作品に落とし込むのがものすごく下手!!!!!!!!!!
なんでこんなことになってたか考えたんですが、
自主連載ということもあり、商業的なまとめ方をしていなかった
(↑と大体同じだけど)思いついた順にエピソード化して配置した(どんな背景があって、どんなことを考えている子で、これからどう変わるのか……というのを1話にしよう、みたいな)
意識していた漫画があったが、あまり参考にしすぎるとパクリっぽくなってしまうので、主人公の悩みを友達関係ではなく家庭環境にした(友達をこれから作ってほしい、という気持ちもあった)
(↑と大体同じだけど)キャラの深掘りのつもりで家庭環境を入れた(価値観の形成の主な要因を家庭環境にした)
1話でなるべくまとめたつもりだったけれど、後で詳しく描くから……とまとめきれていなかった部分がある可能性がある
って感じですかね……もっと考えればまだまだありそう……。
それで、これを思った日に書いたポエム日記があるのでついでに見て行ってください笑
出張編集部に行って描いた漫画を見てもらった。
編集さんの言っていたことは尤もだったし、不満を言うつもりも全くない。妙に納得した言葉も多かった。
2社で「毒親モノですよね」と言われた。全くそんなつもりがなかったのでそうなんだ、と思いながら聞いていた。
やっぱり自分の描きたいことを上手く作品に落とし込むのがものすごく苦手なんだと思う。
人と話をするときに要点をうまく言えないのと似ている。
話をしているときは、似た意味の言葉を重ねて均して言いたいことの輪郭をなんとなく掴んでもらえるけど、漫画はそんな手法は取れない。
言いたいことがぼやけていたら、それで終わりだ。似たようなことを重ねたら、同じだから削ってと言われる。
言葉が含む意味などグラデーションのようにたくさんあって緑の意味を伝えたいのに青の意味で受け取られたりする。
言葉の含む意味の方向性を絞るために言葉を重ねて均すのにそれが許されない。
人と人が本当の意味で全て分かり合えないのと似ている。
言いたいことってニュアンスを含めた全ては伝わらない。
昨日、漫画とは全く別件の課題提出で「これは絶対にやっちゃいけない」と言われた。他のダメ出しもたくさんされて結構心が折れかけていた。
今日は打撃が大きかったわけではないけども、2日間で結構参っているところはある。
将来のために進めてきた2つの道がどちらもダメなのである。ははは。
筆を折るわけでも、筆を休めるわけでもない。私は描くことをやめないと思うけれども、作品を人に見てもらうことを一度休もうと思う。
ちょうどXの居心地の悪さにも、絵をアップする面倒さにも辟易としているところだったし。
結局、
私の感覚は私だけのもの で、
私の作品は私だけのもの なのである。
ポエミ~~~。小説を1本書いたような気になっています。驕れる者です。
そしてアドバイスを受けてもう1つ思ったこと、
この作品はエンタメになりきれていない。
つまり、”商業”漫画になろうとするには不適切なんです。
読み終わった編集さんから「これは誰にどういう気持ちになってほしくて描いたものですか?」と聞かれました。
私は、趣味で描いたつもりだったので特にそんなことは考えていませんでした。(持ち込みした理由は、趣味のつもりで描いたけど、あわよくば色んな人に読んでもらえるものになったらいいな~という動機です)
後々なぜそんなことを聞かれたのかがわかるのですが、持ち込みした漫画は、今現在家庭環境に悩んでいる思春期の子が読むにはテーマが重く、その分しっかりとした救いや着地を描いてあげなければならない、ということでした。
もっと上の世代の人に読ませるには、主人公が高校生なので、大人に向けてこのテーマで描く意味とは……?みたいな問題が別で出てくるんだと思います。
なので、どこに向けても、というかどこにも向いていないこの漫画に対して、上記のような質問をされたのでした。
今まで漫画を制作するにあたって、このまま賞に投稿したらどういう指摘を受けそうか、ということは考えたことがあれども、エンタメに関してはほとんど考えたことがありませんでした。
受賞、デビューのことばかり考えすぎて自由に作品が描けなくなった時期があったので、好き勝手描くようにしたのですが、思いのほかその方が反応が良かったので、これで成功に近づいたと思っていたのです。
でも蓋を開けてみればそれは、自己表現に重きを置きすぎたものになっていたわけです。
この作品は、共感やリアリティを意識しすぎて、わかる!共感できる!一緒だ!で終わっていた。その先で、共感できるこの子の行く先は?結末は?この子(同じような性質を持った私)はハッピーな結末になれるの?
それが1話読んだだけでは上手く出てこなかった……
といった感じでしょうか。
だから自己表現とエンタメ性、どちらも良い塩梅に含められればもっと良い話になれる気がするのです……。たぶん。
と、いう感じで、色々と思ったことを並べました。
ぐちゃ~と考えていたことが整理され、少し頭の中がスッキリしたような気がします。
それではまた今度。