カスハラが生む消費者の自己破壊。王様気分も大概に。
社会保険労務士の松原です。
【本日のテーマ】
「カスハラが生む消費者の自己破壊。王様気分も大概に。」
結局自分が損するだけだと思うんですよね。・・・っていう話です。
ではどうぞ。↓
「カスハラ(カスタマーハラスメント)」という言葉が生活の様々なシーンに浮上しています。端的には、顧客が店舗やサービス業者に対して過剰要求や暴言を吐く行為を指すとされている。厚労省が職場環境の現状把握のためのアンケートを取ったり、業界を挙げて対策に乗り出すとか、労災認定されたケースもあるなど、被害拡大に合わせて動きを続けている問題だ。
【厚労省の動き】
カスハラ対策、企業に義務化へ 「マニュアル整備を」 厚労省検討会
【業界での動き(その1)】
女優が「アップグレードしろ」機内食足りずに「土下座しろ」…ANA・JAL「カスハラ同盟」の裏にある、過酷なハラスメント実態
暴言や不当要求「毅然と対応」ANAとJAL、カスハラ対応を共同策定
【業界での動き(その2)】
自治体の「カスハラ対策」名札は“名字のみ”、顔写真ナシ…トラブル回避、SNSでの誹謗中傷を防ぐのに有効? 専門家が解説
【被害の訴え】
住宅メーカー社員の自殺、カスハラ原因と労災認定…「銭なんか払えねえ」と客から強い口調でクレーム
で。
そもそも商売は、お客様満足を追求するために存在している。自らの提供する商品やサービスをお客様に利用していただき、結果として喜んでいただく、そしてその対価を受け取ることで食っていく、、ということだ。
当然そのプロセスの中には間違いが起こることはある。だから、正当な批判や過失の指摘はあって良い。むしろそれがあることで(改善の機会を得た!)と前向きにやっていける。これが普通の商売だと思われます。
カスハラは、そういう次元で寄せられる声と違いますね。
要求や暴言が向いた人間の精神的・肉体的な負担を増させ、結果としてサービスの質を下げるから。悪循環しか生まない。環境を脅かすだけ。
それと。無自覚だと思われますが、消費者自身にも悪影響を及ぼすのです。
過剰要求、理不尽なクレーム、増えた暴言、、、これらが認識できたら事業者はその顧客に対し防御的になるでしょう。当たり前だ。お相手する時のサービスの柔軟性や対応の質をどう落とすかを検討し、順次実行する。あなただけに対してだ。(こうやってウチに飽きてくれたら、この人もう来なくなるのになー)と、期待されるようになるということ。穏便に引き取ってもらいたいので。
例えば、「従来のサービスだったらここからこの範囲まで対応してたけど、諸般の事情を考慮して今後はここまでしかいたしません。費用は別になりますぅー」とか。
サービスを外したことで、またごちゃごちゃ言われる懸念はある。ありますけどけどもさ、一時的にそのコストを負担してでも、(この人の相手はもうやってらんねぇ!)と判断したということだから。
延々とカスハラを繰り返し、働く人の就労意欲の低下が食い止められなくなったらどうなるか?利用している業界全体の人材不足が深刻化しますね。長期的には衰退を招く恐れすらある。
結果的には、カスハラに及んだ阿呆以外の無関係なお客様にも不便を強いることになりえます。そして最終的には、消費者全体が不利益を被ることになるんじゃないでしょうか。だから、事業者側が一方的に我慢する話じゃなくて、消費者も協力する必要があるんじゃないですか?というのがカスハラのポイントだと思われる。
もう少しお付き合いください。弊社の話です。
私自身は幸いなことに、カスハラ傾向を帯びたコミニュケーションに悩んだことはありません。見解の相違で批判をお受けしたことは、まー、ないといえば嘘になりますが、円満に解決している。
そんな弊社のサービススタンスですが、たまーにお客様にお伝えすることがあります。それは何かというと、「お客様はお客様なんだけれども、ずっとお客さん気分でいてもらっていいワケでもないですよ。お願いしますよ。」というもの。
手続代行業なので、ご負担なく業務を進行するのが務めではある。それをお求めなのだから。だけれども、“お客様にやっていただきたいこと、お客様にしかできないこと”もあるんです。それは、確実にやってほしいということ。社会保険労務士として御手続に関与する期間も、長い人生で考えたら一時的なことです。依頼された仕事が終わった後も続くご自身の人生の身の振り方は、お客様ご自身で考えておいてもらう必要もある。依頼が終われば会う頻度は減るけど連絡はつくし相談に乗る関係も変わらない。だけど、(あーしなさい、こーしなさい)と言えないことは当然増えてきます。だから、ちょっとシビアに考えを伝えるために、こういうセリフを使う場面があるということです。
そして弊社も私は本当にお客様に恵まれていて、お客さん気分の方はおられないんですね。
これがカスハラになるとどうかというと(想像)。
王様気分なワケですよ。オレキングだから、みたいな。うーん。もはや気分でもなくて、王様そのものかもしれない。。。「周りは全て自分の意見に従うべきだ。文句を言う奴などいない。引き立て役の奴隷どもは、今すぐ俺様の言う通りにしろ!」系。「拒めばネットに晒してやるぞ!それでもいいのか!」的な。
こうなってくると、
「付き合いきれるか勝手にやってろ。」「こんなのともうお近づきにはなりたくありません。」「金輪際友達やめますさようなら。」っていう話になるだけじゃないんですかね。
結果として、消費者自身が自らサービスを使いにくくさせている。損するだけなのに一体何がしたいのだろう??っていうのはそういうことです。
総じて、自らの言動が周囲にどんな影響をもたらすかについては、冷静に考える必要があるのではないでしょうか。自分が消費者、相手が事業者の場合でもお互いを尊重するのは当然。適切なコミュニケーションを図れば、普通より上位のサービスは享受できるものなんですけどもね。。なんでこんなことになるのだろう???
まとめ:
この記事は、社会保険労務士としてのサービス向上を目指す一環として執筆しました。最後に念のため3点書き添えておきます。
【1】弊社の認識
クレームとカスハラの違いをは、次のとおりといたします。
クレーム(良い意味でのご批判)・・・今後のサービス展開にプラスに作用するお客様のご意見。(あー、たしかにそうれはそうですね)など、反省を促されるもの。
カスハラ・・・ご批判に誠心誠意対処してもそれでよしとされず、脅迫傾向を帯びた言動による金品要求等を行うなどマイナス作用しかしないもの。利用のない人物が憶測で行う悪意ある評価。ネット等での誹謗中傷。お相手すればするほど時間と手間の損害が増えるやりとり。
【2】今後の接客姿勢
事業者として常に改良向上を重ねます。今後もより良きサービス展開を図ってまいります。お客様のご理解とご協力を何卒よろしくお願いします。
ご意見・ご提案等ございましたら、いつでもご連絡ください。
【3】ハラスメントに対して
あらゆるハラスメントに通じますけども、他人を不幸にすることで自分が幸せになることなど、ありませんわい。総量が決まっていて分け前を奪うとか、そういうことじゃないと思う。全体で与えあって共有するのが幸せってもんじゃないでしょうかね。
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