読書記録R6-87『詩の中の風景ーくらしの中によみがえる』
石垣りん著
中公文庫2024年2月 初版
初出「婦人之友」1987年7月号〜92年3月号 (1992年10月婦人之友社刊)
解説 新しい景色の中へ 渡邊十絲子
石垣りん
1920年東京生まれ。詩人。
小学校卒業後14歳で日本勧業銀行に就職。25歳の時敗戦を迎え、戦後は職場の組合活動にも参加しながら詩作に集中。38年同人誌「断層」を創刊し、福田正夫に師事。59年第一詩集『私の前にある鍋とお釜と燃える火と』刊行。69年第二詩集『表札など』でH氏賞、71年『石垣りん詩集』で田村俊子賞、79年『略歴』で地球賞を受賞。2004年没。
目次では5篇に分かれている。
残念ながら、自分には区分の意味が掴めない。
詩の中の風景ー海の若者 佐藤春夫
旅へのいざないーEnfance finie 三好達治
異種の花ー花ゲリラ 茨木のり子
何もないところー原っぱ 長田弘
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訪問ー昨日いらつしつてください 室生犀星
時々刻々ーさようなら 谷川俊太郎
初日ー太陽の光を提灯にして 石垣りん
全部で53人の詩人の詩が取り上げられている。そしてそれぞれに石垣りんが「折にふれどうかかわり、どうはたらきかけたか」を短い文章で書いている。
当時、五年に渡って「婦人之友」に連載。連載終了後それは一冊に刊行された。
30年以上の年月を経て今、再度提供されたこの一冊。
丁寧に繰り返し読みたい一冊だ。
図書館では次の人が予約を入れ、待っている。
書店で探してみよう。もしあれば、蔵書になる。確定だ。