コロナ後 地方分散は進む?進まない?
コロナ後の動静については、既に各方面で様々な分析や論評が行われているところなので、今更かもしれないが、私が駐在している鳥取県から見て、今後人の流れがどのように動いていくのかということについて少し考えてみた。
この件で知人と議論をしている中で、東日本題震災、福島原発事故が起きた際にも、地方へ移住する人が増えるのではないかといったことが言われていたが、実際日本全体で見た時のインパクトはそれほど大きくない。
政府は地方創生の第一期戦略において、東京一極集中を止めようとしたが、数字を見る限り地方からの特に若年層における人口流出は止まらず、東京に人材を吸い取られる状況はここ数年で大きく変わっていない。
では今回のコロナ禍によって、人の行動は変わりえるのだろうか。
1.地方移住が大きく進む
2.今までと大きく変わらない
3.1と2の間
という3つのシナリオが考えられるが、私は、シナリオ3の中でも、比較的移住が大きくなる方向に変わるのではないかと考えている。
理由としては
1.テレワーク、リモートワークの効果の実感
2.都市圏にオフィスを構えることのメリット低下
3.来るべき大災害や新たな感染症へ備える、リスク回避
の3つがあげられるだろう。
特に1は、東日本の時には見られなかった事象なので、これからは2、3と相まって人を分散させる動きが企業の中でも広まっていく可能性がある。
私が住んでいる鳥取県は日本で人口が一番少ない県なので、人口減、特に生産年齢人口の減少は、経済活動や税収の減といった形で、その変化はダイレクトに地域社会に影響してくる。
一方で上記のような変化をうまく捕まえることができれば、かなり大きな可能性を持っているともいえそうだ。
今はまだ第二波等のリスクへの警戒があるが、先を見据えて、リスク回避等に動く企業へのアプローチを積極的に進めていってもいいのかもしれない。