100キロ歩き旅【土浦⇒いわき編】完結
動かない脚
水戸の快活クラブに到着してシャワーを浴びた私は寝ることにしました。夜間に歩くというコンセプトですから、昼間に寝ることにしていました。リクライニングシートで十分ではないものの、寝ることができました。
しかし、起きた夕方事案が発生します。
今まで体験したことのないほどの痛みが両脚に走りました。そう、筋肉痛です。
これからまた約40キロ先の日立市まで歩くことを想像できませんでした。勿論、動けないというほどではないですが、スケジュールどおりには歩けないとすぐに判断出来ました。
そこで私は気持ちを切り替え、電車でワープしようと考えました。ズルなのは分かっていますが、これで無理をして歩いて怪我をしたりしても危ないです。
バスで水戸駅まで向かいJR常磐線に乗り込みました。
常陸多賀駅についた私は第2宿泊地である快活クラブに向かいました。約3キロ、歩いて35分くらいのところにありますが、そこまで1時間以上は要したと思います。(タクシーを使えばよかった)
嬉しい声
日立を出発した私はかなり回復していました。まだ痛いですが、明らかに足取りは改善して、歩ける状態になっていました。
ただ、夜間に歩くというコンセプトはもう崩れてしまいました。
日立は歩いていればその名のとおり日立グループの工場があちらこちらに立ち並んでいるため、工業高校を卒業している私にとっては面白いところです。景色には困ることがありませんでした。
そんなことを思いながら歩いていると見知らぬ方に声をかけられました。70代くらいの御高齢な御婦人でした。
「何しているの?」「どこから来たの?」といった話をされて「歩いて土浦から来たんです」と話をしたら大変驚かれていました。
最後に「頑張ってね」と仰っていただきました。あの出来事は今でも忘れません。
応援というのは活力が湧いてくるというのは本当なんだなと改めて知るとてもいい機会になりました。
関所破り
ついに茹でるような暑さと永遠と何もない道のりを経て平潟トンネルに到着します。
ついに茨城県と福島県の県境、つまりはいわき市へと入るのです。
ただ、ここは歩道が全くないわりに国道だけあって交通量が多いトンネルです。歩いて行くのはとても危険でしたが、なんとか通り抜けました。(あとで知るが迂回ルートがあった)
いわき市の看板をパシャリと撮って先を進むとそこは「勿来(なこそ)」と呼ばれる地域になります。
ここは昔に関所が置かれたところで、今は海水浴場として人気な場所です。とても綺麗な海が広がっていて、心を癒してくれました。
小名浜を抜け、もう周りは暗くなっていました。明らかに歩くスピードが落ちていました。
最後の宿泊地である自遊空間に向かうため、力を振り絞って歩いたことを今でも覚えています。
途中、川の堤防を歩いていたのですが沢ガニが多く、共に歩いたことが印象に覚えています。
遂に到着
自遊空間を出発した私はここで大きな失敗を犯します。それは日焼け止めを塗り忘れたことです。最終日は本当に雲が少なく、直射日光がとても強かったです。ジリジリと皮膚が焼けていることを感じました。
いわきの中心市街に入る前に急な坂道があります。そこが本当にしんどかったです。いわき市は炭鉱が盛んだった都市で大半が山岳であり、起伏が激しいのです。
最後の最後で試練を与えてくるいわき市、鬼畜です。
それも乗り越え、遂に中心市街地へ入りました。真っ直ぐと歩いて行けばゴールであるいわき駅です。一心不乱に前を向いて歩きました。
そして、遂に到着JRいわき駅です。
JRいわき駅前は栄えておりラトブといったショッピングモール、居酒屋やホテルなど沢山立ち並んでいました。
歩いてみて
無事に歩いて辿り着くことができました。
初めて歩いてみた感想としては「もうこんなことしない(笑)」でした。如何に昔の人が苦労していたのか体験することができました。
そして「車輪は偉大だ」ということも学びました。「電車代高いよ」と昔は思うこともありましたが、今では疲労せず高速で安全に運んでくれる対価として当然の金額だと思うようになりました。
打ち上げとして駅前のホルモン食堂さんで焼肉とビールでガツガツといきました(笑)
最後にホテルに泊まっていわき観光もしましたので、その話は別の記事で書きたいと思います。
100キロ歩き旅、読んで頂きありがとうございました。
では、また次の記事で。
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