マンション販売の営業に泣かされた話
noteには自分の節約術…もといケチな話しか書いていませんが、このような金欠人間に問わず来るなんて予想もしていませんでした。
一人暮らししてなくても大人じゃん!と思ってはいましたが、世の中を知ったふりで、実は未だ知らないことに気づかされた出来事でもあります。
秋の夜長の呼び鈴
仕事を終えて帰宅した秋の一日。暑さの勢いは秋になっても変わらず。そのせいか夜も冷えることはなく生温い風が漂う、そんな秋の一夜。
かなり長い昼寝をかまして、サッと夕食を済まし、テレビに耳を傾けながら資格勉強に勤しんでいたときにインターホン。安い家でも幸い、扉を開けずして話はできます。
モニターはなく、子機みたいなものがあるだけながら。
「このあたりでお話をして回っております、少しお時間よろしいですか?」
と受話器の向こうから声が。宗教勧誘臭くもあったのですが、インターホンから冷たく断ることができない人間。単なるお人好しなのか。
断れる方が羨ましいです…
…集中力が切れて勉強が退屈でもあり、暇つぶしというのもあり…つい扉を開けてしまいました。
自分のようなヨワヨワ人間こそ、門前払いしたほうが良いと思います。
あまりに迂闊
扉を開けるとそこにはスーツ姿の若い男性。
夜なのにスーツがピシッと、清潔感も抜群。
自分の数個年下の23歳、大卒してすぐとか言ってました。
マンションのギャラリーにいるということでマンションを買わないか、ギャラリーに来ないか…そんなお話でした。
彼からコミュニケーション能力の高さ、タフな精神力を感じました。
勉強していたにしても、かなり長い昼寝をかましていたボケボケな自分から警戒心を奪うのはさぞ容易かったことでしょう。
「資料をお渡ししたいので玄関だけお邪魔してもよろしいでしょうか」
と言われ、あっさり扉を突破させてしまいました…バカか俺はorz
すっごい口撃
ということであっさり上げてしまったバカな自分。彼はここから本領とばかりに舌を動かします。本当にしつこいですよ、彼らは。
職場でも不動産系のテレアポがかかってきたことがあるのですが、そのときも何回もリダイヤルかましてこられて参りました…仕事なのでその時は軽く断って切るのですが、リダイヤルしてきて「暇ですよね、どうせ?話聞いてくださいよ~」とか言ってくるんですよ…お客様からの問い合わせに使っている回線を貴方がたに使っている暇は無いです。怖かったなあの時は…
彼らの給料はこういった売上を立てるところから出てるので向こうも必死と言われたらそうですけど、一般人の家に上がり込んだところで買います!という人なんて早々いないのに、なんでわざわざ行くような仕事があるんだろう?と不思議に思ってました。
こんな場当たり勝負させて可哀想にも感じてしまい。
「家を買われる予定はありますか?」
「いつかは買おうとは思いますが、今はないですね」
「それはなんででしょうか?」
なんで?ってなんで?と思いつつも、
「今独身ですし…結婚してからとかじゃないですかね」
「あなた様のように20代で独身の方でも買われている方は案外多いですよ」
「それはその人であって、自分が買うのは考えてないです」
とバッサリ行くと
「資産とかにご興味はありませんか?」
と話をコロッと変えてきました。効果はいまひとつ。
「それは他で投資信託とかやってますから、固定資産という形では考えてないですね、先ほど申し上げたように人生の変わり目で考えるでしょうが」
「人生の変わり目?と申しますと?」
「だから先ほどのように結婚とかですよ、今現在では考えてません」
「お相手はいらっしゃるんですか?」
お相手?20数年も現れずじまいだよ!と言いたい気持ちを抑え、
「いませんが、いつか結婚はしたいのでその時になったらということですね、なので今どうこうするってことはないです」
今思えばいるか、いないかなんて答えなくていいのにね…本当にお人好し。
ここで、営業マンの会心の一撃。
「でも、結婚できるとは限らないじゃないですか?」
あーあ、言いよったこいつ。
なぜ、この手の飛び込み営業の方はこうも、いとも簡単に他人のプライベートに土足で踏み込むどころか、スライディングしてくるのか…
寝ボケ男の反撃
家族、友人からもこの手の話題が出るとポーカーフェイスを気取って気にしてないアピールをしますが、めっちゃ気にしてます。
友人も女っ気がない面々が揃っているので、反撃として遣り込めるのでそこはいいにして。街中でイチャついてるカップルを見たら睨みつけるくらいには、それはそれは痛々しいほどに気にしているネタ。
付き合いある人なら「ネタ」ですけど、見ず知らずの人に言われたら不快ですよ、そりゃ。
ブチッとはなりましたが怒りを露わにしないことにしています。考えられなくなりますからね。
こういう仕事はそういうメンタルがないとダメなんだなと勉強することに。
そして、向こうはそれを気にせずご職業の話に。お見合いかよ。
そのあと趣味とか聞かれんのかな?と警戒。
「会社員です、普通の」
「ご年収は?」
「だいたい400万くらいですかね」
「なら、ローンも問題ありません!会社は?」
「駅員です、○○ですね」
「ああ!じゃあ問題ないですよ!」
いや、問題なのは俺なんだけど…
「いや、転職も考えてますしそれはないでしょうね」
「私の友人も同業界の○○、他部門に勤めてますが結構もらえてるって話聞きますよ?将来性あるんじゃないですか?」
「それは○○だからですよ、△△とか◇◇とかじゃない限りは安月給ですよ、おまけにあなたと違って自分は専門卒ですしそんなもらえてません、400万も年間上限目一杯までやってこれですよ?おまけに自分はケチなので言われたから購入しようとは思えませんし」
なんで学歴まで言っちゃうのだろう…仕事以外のプライベートでは個人情報だだ漏らし人間のようです。そのときは向こうを不快にさせずに早々と諦めてもらおうと必死でした。
一人暮らしだから夜道に強襲されると対抗できないので無碍にできず…家も割れてるし、なんなら入ってきてるし尚更。
話は続きます。
「案外買っている、先ほど挙げた20代の方々はケチな方が多いんです。資産の一つとして買ってらっしゃる方が多いですよ」
買っている方をケチ呼ばわりして、失礼な営業さんですが、その断り文句「ケチ」を返してくる始末。ラップバトルじゃあるまいにライム(韻)踏まなくてもいいのに。
気づいたら男の訪問から1時間が経っていました…時間返せ本当に。
「買いま・・・・せん!」
あれから舌戦は続きました。本当にしつこい。
納豆どころじゃない、自然薯レベル。
あまりしつこければ警察呼んでもいいみたいですが、角を立たせずにお引き取り願いたかった自分、当然戦略は変わらず。が彼には通じませんでした。
罵声の一つでも浴びせて冷たく追っ払ったら夜道で襲われそうじゃないかと思って…若い男だったので、ね?いろいろ漲ってますから(?)
最終的には
「こっちもそこまで暇じゃないから」
「明日も仕事だし買う気もないし、帰ってもらえると…」
と丁寧ながら少しキレ気味で返答を繰り返して1時間半の戦いは終了しました。…いたって月並みですいません。
来たのが20時半くらい、終わったのは22時回ってました。完全なる時間泥棒ですよ、2時間あればかなりの量問題解けたやん…
<ちなみにこの時やってた勉強はこちら>
とりあえず何かにつけて気前良く接するのはやめましょう本当…時間の無駄はお金の無駄と同じ。それくらい時間は貴重なもの、Time is money.
自分のように馬鹿正直に相手してると時間を食いますので、皆さんはインターホン越しに断ることをおススメします。
これでわかったこと。
自分は騙すより騙され、話せるより聞ける人間みたい。