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マンション大規模修繕の費用相場は?目安を紹介

こんにちは!ReWALL(リウォール)チームです。

マンション大規模修繕の費用相場は、どれくらいなのでしょうか?間もなく大規模修繕の時期を迎えるオーナーさまは、気になりますよね?

じつは、国土交通省が令和3年度に「マンション大規模修繕工事に関する実態調査」を実施しています。この調査報告書を見てみると、目安金額が分かります

さっそく、ご紹介しましょう。

大規模修繕の費用相場

令和3年度「マンション大規模修繕工事に関する実態調査」では、マンション818件を対象に工事金額の調査を実施しています。

この調査報告書から、いくつか工事金額を見てみましょう。

工事回数別の工事金額

まずは、工事回数別の工事金額を見てみましょう。割合だけ見ると、工事回数が増えるほど、工事金額も上がっています。

もっとも割合が多かった金額帯は、以下のとおりです。

  • 1回目:4,000~6,000万円

  • 2回目:6,000~8,000万円

  • 3回目以上:6,000~8,000万円、10,000~15,000万円

一方、中央値を見ると以下のとおりです。1回目と3回目の差はそれほどありません。2回目だけ、12%程度下がっています。

  • 1回目:8,665万円

  • 2回目:7,660万円

  • 3回目以上:8,703万円

このような結果から、築年数が増えるほど、マンションごとの管理状況の差が大きくなることが見て取れます。

古いマンションでは、管理状況のよいマンションと、あまりよくないマンションの二極化が起こっているのでしょう。

1戸あたりの工事金額

つづいて、1戸あたりの工事金額を見てみましょう。割合を見ると、1戸あたりの工事金額は工事回数が増えるほど下がる傾向があるようです。

もっとも割合が多い金額帯を見てみましょう。

  • 1回目:100~125万円/戸

  • 2回目:75~100万円/戸、100~125万円/戸

  • 3回目以上:75~100万円/戸

中央値でも、同じような傾向が見られます。

  • 1回目:110.2万円/戸

  • 2回目:106.1万円/戸

  • 3回目以上:97.0万円/戸

このような結果になったのは、工事回数が増えるほど修繕周期が短くなっている(具体的な数字は後述)影響ではないでしょうか。

床面積(㎡)あたり工事金額

つづいて、床面積(㎡)あたり工事金額を見てみましょう。

割合を見ると、1回目、2回目、3回目以上のいずれも「1.0~1.5万円/㎡」の割合がもっとも多くなっています。

中央値も同様で、以下のような結果になっています。

  • 1回目:1.1万円/㎡

  • 2回目:1.3万円/㎡

  • 3回目以上:1.2万円/㎡

これは、参考になる数字ではないでしょうか。

マンションの大規模修繕では、修繕回数に関わらず、おおよそ「1.3万円/㎡」のコストがかかると考えられそうです。

ただし、一般的に大規模なマンションほど床面積あたりの工事金額が下がる傾向にあります。その点は、考慮が必要でしょう。

合計金額に対する各工事の内訳

もうひとつ、合計金額に対する各工事の内訳も確認しておきましょう。

内訳は、工事回数によらず「外壁塗装」の割合がもっとも高く、次いで「床防水」の順番になっています。

  • 外壁塗装:24.5%

  • 床防水:18.6%

  • 屋根防水:13.4%

  • 外壁タイル:12.9%

  • シーリング工事:12.0%

  • 鉄部等塗装:7.4%

  • 建具・金物等:7.4%

  • 共用内部:3.7%

防水が必要な外壁や床、屋根は面積が大きく、修繕コストがかさみがちです。しかし、雨漏り等の原因になりますので、ないがしろにできません。

しっかり、費用を積み立てておきたいところです。

費用増大の要因

最後に、費用増大の要因も確認しておきましょう。

築年数

築年数が経過するにつれて、建物の劣化が進み、修繕の必要な箇所が増えます。

国交省の調査では、工事回数が増えたからといって修繕費用が極端に上がっているわけではありません。ただし、工事回数が増えるほど、周期が短くなっています。

平均修繕周期を、載せておきます。

  • 1回目:15.6年

  • 2回目:14.0年

  • 3回目:12.9年

先述のとおり、修繕費用を床面積で割ると、工事回数による差は大きくありませんでした。

しかし、年平均を求めると、やはり「築年数が古いマンションほど修繕費用がかさむ」と言えそうです。

人件費や建築資材価格の高騰

近年、労働人口の減少により、建設業界の人件費が上昇傾向にあります。また、働き方改革関連法の施行により、建設業界の人件費は増加に拍車がかかる見込です。

さらに、世界経済や地政学的な要因により、建築資材価格も変動しやすい状況にあります。たとえば、円安や世界的なインフレ、ロシアのウクライナ侵攻などが、資材価格の高騰に繋がっています。

専門家のあいだでは、人件費や建築資材価格は、今後も上昇傾向が続くと予測されています

まとめ:マンションは大規模修繕費用の積み立てが大切

国土交通省の報告書から、マンションの大規模修繕の費用相場や修繕周期の目安が分かります。それらを参考に、しっかり大規模修繕計画を組んでおきたいところです。

計画の策定と同時に、修繕費用の積み立てもおこないましょう。ただし、市場の動向を勘案して、ある程度の修繕コスト増を見込んでおく必要がありそうです。

ReWALLでは、長年培った《屋根・外壁の修繕に関する知識と専門技術》を生かし、屋根や外壁のメンテナンス工事についてきめ細かなアドバイスをご提供しております。

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