俵万智氏の恋唄、河野裕子氏の相聞歌

チューリップの花が咲く季節。
昨年冬に植えたものだろうか。どの家の庭にも赤・黄色・紫・白と華やかな色の花が咲いている。
昔はチューリップは1月末か2月の花かと記憶していたが。
厳に1月末生まれのミズーリ州の自動車部品工場の(女性)工場長に、チューリップの花カードでお祝いしたのは2005年、19年も前のこと。

チューリップの花と言えば
俵万智さんの、「チューリップの花咲くような明るさであなた私を拉致せよ二月」の歌が思い起こされる。
後年(2011年4月)万智さんは、自身のX(ツイート)で、この歌は河野裕子氏の代表作、「たとえば君、ガサツと落葉すくふように私をさらって行ってはくれぬか」の変奏曲だった(→これはいただいたという意味か?)
と投稿している。

お二人とも和歌界の至宝。
河野氏は、昭和平成の与謝野晶子と言われ、万智さんは将来なんと呼ばれるのだろうか?
NHK特番プロフェッショナルで、万智さんの和歌作りの姿を放映していた。
ベッドに横になりながら、一生懸命和歌作り、その言葉選びに苦悶する氏の姿を見ながら、歌作りとはこういうものなのかしらんという気持ちが湧いてきた。何か違和感が残った。

ちょうくう賞という和歌界の頂点を極められたお二人であるが、
河野さんは身体(実体験)で和歌をうたい、万智さんは頭で考えた言葉選びをしているように感じた。

上記の2つの歌においても、
河野さんは、二人の男性に愛され悩む中での歌であろうことは誰でも理解できる。
その河野氏に影響を受けた万智さんの歌は、みなさんはどのように受け止められたのであろうか?
チューリップは、暦上2月の歌だ。
家の庭に咲いた華やかなチューリップの花を見て
暦上の2月に私を拉致せよ
→さらってくれという方が恋愛の場面に似合うというか、これしか言えない気がするがどうだろう

そんな思いの中、
万智さんがNHK和歌の選者として4月から出演されると聞いた。
とてもいいことです、楽しみにしている。
4月のお題が、「嫉妬」。
さて全国の和歌フアンの皆様がどのような「嫉妬の歌」を投稿されて、選者の万智先生がどのように講義されるのか今から楽しみだ。

因みに、私が投稿歌は以下、
「きみかたる 外(ト)ツ国暮らし 恋模様
嫉妬メラメラ 如何に埋めん」
頭でなく、実体験を踏まえた歌に仕上げてみたが
万智先生のお眼鏡に叶うだろうか?
NHK番組は6月9日(日)朝6時。

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