映画オッペンハイマーをこれからご覧の方に
3時間もの長い映画だけに、腰の悪いワイフからは断られた。
映画の骨子は、物理学者オッペンハイマーの伝記的記述が一つ、後半は
赤狩り(マツカーシー旋風)を時代背景にしたセキュリテイ・クリアランスの2つがテーマ。
素朴な疑問;
映画の表現のうまさなどを別にして、これほど騒がれる映画内容であったのか個人的には判らない。アメリカ人が作り自画自賛。
セリフから見えてくる疑問
①オッペンハイマ―が、「これをドイツにも落としたかった」というが
果たして本当か?
歴史を見ると、第二次大戦の戦勝組の曲者である英国チャーチルは、
米国大統領FDルーズベルトと秘密裏に会談。
新兵器原爆は明確に日本人に向けて投下すること、
原爆技術は米国と英国で独占することを誓約した文書が残されている。
有色人種・日本民族だから落としたのではないか?
「戦争終結のために投下した」と、アメリカ人が学校で教わるが
果たして本当か?日本は和平交渉を長いことアメリカに提案してきたが
米国は原爆が出来る7月迄は応じるつもりはなかった。
引き延ばしてきた。
FDルーズベルト死後、大統領になったハリートルーマンが、原爆を落としたのは私だという場面があるが、政治面で既に英米両国の間で日本国に投下が決められていたことを知る必要がある。
一部の理論物理学者(日本の野村泰紀氏、伊太利亜のカルロ・ロベリ氏)が観るべき映画と推奨するが、理論物理学(量子論)から見て学ぶところがないように思う。音響効果は別にして、量子論を教える処は少ない。
著名な物理学者名は多く出て来る。
アインシュタイン・ハイデンベルク・ボーア等当時の錚錚々たるメンバーであるがそれだけ。
物理学者を政治がけしかけ核開発競争させたのは事実。
物理学そのものの学びは少ない。また野村氏は
YOUTUBEでは、ドイツの核開発は当時謂われたほど出なかったというが、それなら実態は如何であったのか今明らかにすべきではないのか?
そして1945年7月半ばロスアラモスで行い成功したトリニテイ実験時点、ナチスドイツは5月8日に既に滅亡。その中で8月に
2発もの新兵器原爆を落とした真の狙いが明らかになる。
ナチスが滅び、今度は共産主義国ソ連が敵国になるとして、
敗北明かな日本国めざし2種類の原爆を投下した是非は
今後も問われなければなるまい。
1発はウラン、もう一つはプルトニウム。
制作現場もニューメキシコ州とワシントン州の2工場で開発された。
すでに米国軍は3発目を用意していた(ターゲットは首都東京か?)
1ケ月に数発投下できる状態が当時の現実にあった。
開発現場から軍部へ、そして大統領へ報告されていた。
このことを踏まえた議論を回避してはならない。
岸田政権の犯した罪(G7首脳による広島視察のおかしさ)
この映画の評価も低いが、日本民族として広島長崎の部分がほとんど登場しないからおかしい、観ないとの議論があると聞く。
それを言う前に日本人としてはこの前日本で開催のG7における主要メンバー(元首たち)に対して広島原爆資料館の中身(大事な部分)を共有しない、避けて終わったことにもっと怒るべきであろう。
前者は映画―作り物、後者は政治外交―現実の差である。
最後に、数量学者高橋洋一からの引用。
この映画の2つ目のテーマであるセキュリテイ・クリアランスは、ようやく日本でも議論が始まった重要テーマ。ここはアメリカの例だがよく見ておき日本での今後の議論を考える参考にすべきというコメント、
その通りと考える。
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