観葉植物を枯らす件について
「観葉植物がイキイキしている職場は雰囲気がよく、業務も順調にすすんでいる証拠になる。」と上司が言った。
私は、職場の観葉植物を枯らしたことがある。
私が、植物担当だった。
枯れた部分を定期的に切り取り、土を変えてもだめだった。
最後は、その観葉植物の鉢を別の上司が見事に割って、あわれ枯れた観葉植物は、これを機会にと処分された。
それだけでない、私のうちの観葉植物には大量に虫がわき、これまた見事に枯らしてしまった。
結婚祝いにと夫の友人がプレゼントしてくれたものだった。
もらってすぐにコバエが部屋中に飛び始め、原因をつきとめたら、放置していた観葉植物から、虫がうじゃうじゃ湧いていた。
もともと植物に興味がないのは確かだ。植物の気持ちを考えてこまめに水を与えたり、与えなかったりすることは得意ではない。
植物を愛でるより、団子を食べるほうが好きだ。
夫の体調がここ1年、よくないのも家庭の雰囲気が悪いからだろうか。
しかし、夫と私は、仲がいいはずだ。
夫は、もともとの病気のせいで平日は早く就寝することが1~2日あるが、それ以外の日は、一緒にラジオを聴いたり、テレビを観たり、サッカー観戦をしたり、おしゃべりしたりしている。笑うことも多い。もちろんおもいおもい同じソファで本を読んでいたりすることもある。
夫に家庭に不満があるか聞いてみた。
「うちが嫌だったら、在宅勤務を希望したりしないよ。」
と夫は言う。
そんなものだろうか。
私と夫の生活費は完全折半だが、家事は8割私がしている。
それでも、朝ごはんを作らなかったり、平日、仕事帰りにお惣菜を買って晩ごはんを済ませたりしていることに、夫は実は不満をかかえたりしているのではなかろうか。
ごみ屋敷ではないが、私は、掃除も好きでもなければ、得意でもない。
家事全般かなり適当だ。
影で夫が落胆していたりするのだろうか。
仲がいいと思っているのは私だけなのだろうか。
たまに、夫の好きなメロンパンを朝ごはんに買って帰るだけではだめなのだろうか。
夫のお誕生日に色とりどりのポール・スミスの下着を買うだけではだめか。
ぐるぐるぐる。
ぐるぐるぐる。
考えすぎて疲れた私は、今夜の晩ごはんを鯖缶ですませたのであった。