見出し画像

【感情を動かす!ファンになる!】ディズニーランドから学ぶ最も大切な感動体験とは?

物が飽和して情報が氾濫(コモデイティ化)したこの時代僕らはコンセプトの意味を知るか知らないかで、全然提案の軸足が変わってきます。
実は私たちは物やサービスは買っていません。
僕たちが買っているのは『物語』と『体験』です。

このコンセプトを知らないと、経営者でも企業家でもフリーランスでも会社員でも営業職でもマーケッターでもライターでも先生でも経理の方でも事務の方でも全部一緒。
このコンセプトを知ることで全然軸足が変わってきます。

AmazonプライムのCMは何を売っているのか

まずはこのCMを観てください。

このCMはある青年がバイクでツーリングしている最中に両親からおばあちゃんの家に寄ってあげて、と告げるシーンから始まります。

青年がおばあちゃんの家に立ち寄ると、そこにはおじいちゃんを亡くし家でひっそりと寂しく過ごすおばあちゃんを目にします。

おそらく、僕は寂しそうにお皿を洗うおばあちゃんの背中を見て、青年はおばあちゃんも長くないことを悟ったのではないでしょうか?

ふと目を部屋の中に向けるとそこには、おばあちゃんとおじいちゃんの若き日の写真が。写真には2人が楽しそうにツーリングしている姿が写っています。

この写真を見て青年はある行動を起こす。

Amazonプライムでおばあちゃんのために写真に写っているものと同じヘルメットを購入。

次の日、おばあちゃんの手元にはそのヘルメットが届きます。

そして、ヘルメットを被ったおばあちゃんと青年はツーリングに出かけます。

昔を思い出したおばあちゃんの笑顔が何とも印象的なラストシーンでCMは終わります。

…このCMはAmazonプライムが頼んだら商品がすぐに届くというベネフィットを感情を通じて訴求していまよね。

これがもし、「Amazonプライムは次の日にすぐ届いて料金もめっちゃ安いですよ!!」みたいなストレートな表現だと誰の心も動かせないでしょう。

物語には、目には見えないメッセージを伝える力があります。

同じようなストーリーのCMがひと昔前のマスターカードのCMです。
このキャッチコピー を覚えている人は多いのではないでしょうか?

モノより思い出マスターカード

このCMでも一貫していることは、登場する人物はお金で買えない思い出、体験を買っているということです。

ベンツを買う人は何を買っているのでしょうか?
鉄の塊を買っているわけではなくあれはステータスを買っています。
さらにBMVは『駆け抜ける喜び』スピード感を買っています。
レクサスはトヨタが世界に打って出た日本人の心構えを打ち出しています。

ディズニーランドには何を買いに行きますか?
ディズニーランドは物を売ってませんよね。
あれは『夢が叶う場所』、そう『夢』を売っているんです。

富士急アイランドは夢じゃなくて、鳥肌スリル、興奮を売っています。

ここからは、このコンセプトを明確に表したディズニーランドのとあるエピソードをご紹介します。

ディズニーランドのレストランで起きたあるエピソード

画像1

ある日、ディズニーランドにある若い夫婦が訪れました。
夫婦はあるレストランで
「お子様ランチが欲しい」
といいました。

しかし、ディズニーランドにはお子様にしかお子様ランチを出さないというマニュアルがあるためレストランのウエイトレスはその二人にこう告げるのです。
「申し訳ありません、お客さま。お子様ランチは◯歳以下の方にしかお出しできないのです」

すると、その夫婦はすごく困った顔を見せます。
ウエイトレスはその異変に気がつきました。

ウエイトレスは夫婦に尋ねました。
「すみません、差し支えなければご理由をお伺いできますか?」

若いお母さんはこう答えます。

「実を言うと、今日娘の誕生日なんです。ずっと闘病生活を送っていて、病気が治ったらあなたの大好きなディズニーランドのレストランでお子様ランチを食べながら誕生日を祝おうね。と家族で励まし合いながら頑張っていました。でも先日、実を言うとそれが叶わなくなってしまい、今日は夫婦ふたりでお子様ランチを食べながら誕生日を祝おうと思っていたんです」

するとウェイトレスは
「こちらへどうぞ」

とふたりを別室へと案内します。

その部屋の小さな机の前には、お子様ランチと誕生日プレゼントが置いてありました。

ウエイトレスは夫婦に
「それでは素敵な誕生日をお過ごしください」

といって、部屋を去りました。

このエピソードはディズニーランドが体験というコンセプトを売っている象徴的なエピソードだと思います。

他のテーマパークやレストランではこのようなサービスはないかもしれません。
それが良いとか悪いではなく、売っている物が違うということ。
ディズニーランドは全スタッフに「ディズニーランドとはこういう物を提供するんだよ」というコンセプトが行き渡り、理解して、そして行動しているという証拠です。

私たちは物やサービスから『物語』と『感情』を買っている

ですので、私たちは物やサービスから『物語』と『感情』を買っているんです。
私たちは頭で理解して「良い物だから」ということが分かったからと言って行動に移す生き物ではありません。
そういう動物ではありません。
一方、人間は心が動いてくるとよくわからなくても動く動物なのです。
もう一度いいます。人間は心が動くとよく分かってなくとも動いてしまう動物です。

この違いを理解すると全てのコンセプトの訴求が変わってきます。

あなたは何のコンセプトを世の中に残していきたいですか?


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?