
性依存症の自助グループとエコーチェンバー:性犯罪を性依存のせいにする人への違和感
黒色猫です。私は過去にマッサージ業をしいて、女性客から性的な部位を触って欲しいと言われる事が幾度もあった中でそのリクエストに応えてしまっていました。そんな中で認知の歪みが強くなったのか、陰部が濡れてしまうなどの性的な反応をしてしまった女性に対して性的なマッサージを希望しているのだろうと誤解して準強制わいせつ罪で受刑していました。
その後、受刑生活で自身が性依存性であった事を知り認知を歪ませていった原因を改善したいと思い性依存性の自助グループに参加しています。そんな中で性依存症の自助グループに参加して、ふと思ったことがあります。
性犯罪を性依存のせいにしてしまう人が、ごく少数ながらいることへの違和感です。
もちろん、性依存症が性犯罪の要因の一つとなる可能性は否定しません。しかし、性犯罪は決して性依存症だけで説明できるものではありません。
性依存症とは
性依存症とは、性的な行為や対象への強い欲求が抑えられなくなり、日常生活に支障をきたす状態を指します。
性依存症者は、性的なことを常に考えたり、性的な行為に没頭したりすることで、仕事や人間関係、健康などに悪影響が出てしまいます。法に触れない性依存性の方も多くいらっしゃいます。
性犯罪の原因
性犯罪の原因は、性依存症だけではありません。
社会的な要因: 性差別的な文化や、性に対する偏見などが、性犯罪を助長する可能性があります。
個人的な要因: 過去のトラウマや、心理的な問題を抱えていることが、性犯罪につながる場合もあります。
私自身を振り返っても、性依存症だけが犯罪の要因ではありませんでした。
性犯罪は、複数の要因が複雑に絡み合って起こるものであり、性依存症はそのうちの一つに過ぎないのです。
なぜ性依存症を性犯罪の言い訳にするのか
性依存症を性犯罪の言い訳にする人には、以下のような心理が考えられます。
責任転嫁: 自分の行為を正当化するために、性依存症を理由にする。
病気のせいにする: 性依存症という病気のせいで、自分がコントロールできないのだと考える。
甘え: 性依存症であることを周囲に理解してもらい、許してもらいたいという気持ちがある。
性依存症自助グループでの違和感
性依存症の自助グループに参加して、性犯罪を性依存のせいにする人がいることに違和感を覚えました。
もちろん、多くの参加者は自分の問題を真摯に向き合い、更生しようとしています。しかし、一部には性犯罪を性依存症のせいにし、責任転嫁する人がいるのも事実です。
エコーチェンバー現象
このような考えを持つ人が集まると、エコーチェンバー現象が起こりやすいです。
エコーチェンバー現象とは、同じような意見を持つ人たちが集まり、その意見が増幅される現象のことです。
性犯罪を性依存のせいにする人が集まると、「性依存症者は性犯罪を犯しやすい」という誤った認識が強化されてしまう可能性があります。
メディアの影響
メディアも、性犯罪を性依存症と結び付けて報道することがあります。
例えば、性犯罪者が性依存症であった場合、その事実が強調して報道されることがあります。
このような報道は、一般の人々に対し、「性依存症者は性犯罪者である」という誤解を与えてしまう可能性があります。
最後に
性依存症は、決して性犯罪の言い訳にはなりません。
性犯罪は、様々な要因が複雑に絡み合って起こるものであり、性依存症はそのうちの一つに過ぎません。
性依存症者は、自分の問題を真摯に向き合い、更生する必要があります。
同時に、社会全体として性犯罪の原因を深く理解し、対策を講じる必要があります。
私自身も、過去の過ちを深く反省し、二度と性犯罪を犯さないよう、性依存症の治療を続けながら、社会に貢献していきたいと考えています。
【著者プロフィール】
黒色猫
マッサージ業に従事。準強制わいせつ罪で受刑していた過去を持つ。性依存症の自助グループに参加している。性犯罪を性依存のせいにする人がいることに違和感を覚え、また自助グループに参加している事が性犯罪を反省せず病気のせいにしているという考え方の人がいる事に気付きこの記事を書いた。
【免責事項】
この記事は、著者の個人的な経験や意見に基づいて書かれており、医学的なアドバイスではありません。性依存症や性犯罪について悩んでいる場合は、専門家に相談することを推奨します。
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