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「利下げの時がきた!」米株急騰するか!?ジャクソンホール後どうなる?もうすぐNVIDIA決算! 20240824

動画はこちら。(動画では私の投資戦略についてもお話ししています。)

https://www.youtube.com/watch?v=w6a2UDKmcnc

あるころうのNISA投資チャンネルです。

このチャンネルでは、週末に1週間の出来事と経済指標の動きをチェックし、米国株、政策中心のデータや話題を取り上げ、動画を見れば大体わかるというのを目指しています。
また、米国株中心のNISA口座の増減を視聴者の方のペースメーカーになるように公開しています。動画の最後には、来週控えている経済指標や決算発表の予定をチェックしていきます。

経済指標とセンチメントチェック

まずは経済指標とセンチメントをチェックしていきましょう。

今週の経済カレンダーの重要な指標を見ていきます。

21日水曜日に、非農業部門雇用者数が発表されました。前回-187,000人のところ、今回、-818,000人でした。
今回の労働統計局の発表は、2009年以来で最大の修正幅でした。
特に、専門・ビジネスサービス部門で雇用者数の伸びが大きく減少しました。

そして23日金曜日に、「政策を調整する時期が来た」とパウエル議長は、ワイオミング州ジャクソンホールで開かれたカンザスシティ連銀の年次経済会議での注目の演説で述べました。
また、「インフレ率が2%への持続可能な軌道に乗っているとの自信が高まっている」とも述べています。

さらに、「労働市場の状況がさらに冷え込むことは望んでいないし、歓迎もしない」
「物価安定に向けてさらに前進する中で、力強い労働市場を支えるために全力を尽くす」と述べました。
つまり物価の高止まりは抑制でき、失業率の上昇により労働市場が冷え込むのを避けるため、来月の利下げをするという意味と捉えられます。

ジャクソンホール会合のパウエル議長の発言を受けて、為替、米ドル円は、急落し、ドル安へ進みました
1週間で見ると、先週147円台から現在1ドル144円台前半です。

続けて株式市場の状況を見ていきます。
株式市場の心理を示すCNNのフィア & グリードインデックスでは、
前回35でフィアを示していたインデックスは、今回53でニュートラルとなりました。

S&P500から見るマーケットモメンタムは、先週のグリードから、現在エクストラグリードを示しています。

プットコールレシオは、前回0.77でフィア、今回0.69でグリードとなり、プットオプションの比率を下げました
プットコールレシオは、プットオプション、つまり現在の価格で「売る」権利のニーズが少なく、コールオプション、つまり現在の価格で「買う」権利のニーズが多いため、これから価格が上がると考える投資家が増えているということになります。

VIX:ボラティリティインデックスを見てみると、恐怖指数は
前回14.78ポイントのニュートラルから、現在15.86ポイントのニュートラルへ、ほぼ横ばいでした。

セーフ ヘブンデマンドは、前回-2.78%でエクストラフィア、今回0.44%でニュートラルに回復しました。
セーフヘブンデマンドは、過去 20 営業日の株式と国債のリターンの差を示しています。プラスが株式のリターンが良い時で恐怖感が低いことを示し、マイナスは債権のリターンが良い時で投資家が恐怖を感じていることを示します。
恐怖が強いと投資家が安全資産である国債を購入する傾向があるため、指標がマイナスへと向きます。

イールドカーブは前回よりさらに0に近づきました。

今週の動きと市場のセンチメントをまとめると、
・物価・雇用については、非農業部門雇用者数が、予想よりも大きく減少し、労働市場の減速感が注目
・フィア&グリードインデックスでは、フィアからニュートラルまで市場心理が回復
・S&P 500マーケットモメンタムは、グリードからエクストラグリードへ投資家の強欲が強まる
・プットコールレシオは、フィアからグリードへ強欲が進む
・ボラティリティインデックスは、先週とほぼ同様でニュートラル
・セーフヘブンデマンドはエクストラフィアからニュートラルへ
Yield Curveは、0を若干下回ったところで維持

となっています。今週は、先週の急激な市場の改善から継続し、株式市場は強気で終わりました。
ジャクソンホール会議のパウエル議長の発言を迎えるまでリスクオフの動きがあったり、上下に動く場面がありましたが、結果的に株価は上昇
総じて、市場は強気でした。

フェドウォッチツールを確認すると、9月のFOMCの予定では、現状維持予測が0で、9月18日のFOMCで、利下げ幅、25ベーシスポイントの予測がメインで、一部では2段階下げる50ベーシスポイントの利下げが予測されています
25ベーシスポイントというのは、利率0.25%のことで、1回の利下げ利上げの標準的な幅です。今回は、労働市場の不安から、2段階の50ベーシスポイントの利下げを予測しているメンバーも24%となっています。

今年最後の12月18日のFOMCでは、今から4段階の利下げが行われる予測が9割近くとなっています。それだけ、失業率と非農業部門雇用者数が示した労働市場の落ち込みに対して、FRBが対策を必要とすると、考えられている結果です。

週間主要チャートチェック

それではこれらを踏まえて週間の米国主要チャートを見ていきます。

S&Pは、先週の終値5,554ドル台から、今週終値、5,634ドル台
先週から
+80ドル
+1.4%
でした。

今週のS&Pのヒートマップでは、日々方向感がよくわからない状況でしたが、マグニフィセントセブンでは、NVIDIAが6%以上上昇、てすら、Googleも好調でした。

NASDAQは先週終値19,508ドル台から、今週終値 19,720ドル台で引けました。
先週から
+212ドル
+1.1%
でした。

ヒートマップで見ると、ナスダック100でシェアが大きい、マイクロソフトとメタが若干低下したことで、今週のナスダックの成長はS&P500に及びませんでした。

中小小型株ETFのラッセル2000は、出来高を伴って週末に急上昇しました。

日経225は、先週終値38,109円台から、今週終値38,420円台で引けました。
上げ下げのあった週ですが、プラスで終わりましたね。

インド ニフティ50は、先週終値292ドル台から、今週終値295ドル台で引けました。じわじわ上がっています。

シンセン総合指数は、先週終値1,166ドル台から今週終値1,144ドル台に低下しました。

ゴールドは、先週2,506ドル台から、現在2,512ドル台となっています。

ビットコインは先週、883万円台から現在、938万円台になっています。

長期米国債ETFのEDVは、先週78ドル台から、今週79ドル台で引けました。週半ばでは、80ドルを大きく超える場面もあり、来月利下げ確定前後での動きに注目です。

一応、5年チャートで傾向を見てます。
下値支持線、サポートラインは切り上げており前回の上値抵抗線、レジスタンスラインを切り上げられるか注目です。
利下げで82ドル台は突破できそうですが、為替が問題ですよね。

ニュースチェック

続いてニュースチェックです。

24日ロイターの見出しでは、
パウエルFRB、選挙年の利下げをためらわず、雇用市場を守る準備
とありました。
大統領選の選挙戦最終週に利下げに踏み切ることを躊躇しないと明言し、雇用市場の保護が今や最優先事項だとし、11月5日の選挙の約7週間前となる9月中旬に中央銀行が利下げを開始することを強く示唆しました。

24日ブルームバーグの見出しでは、
日本除く主要中銀の足並みそろう-早期利下げ開始をFRB議長が示唆
とありました。
先ほどのロイターの記事と同じく、ジャクソンホール会合の公演の内容です。
こちらでは、米国以外の主要中央銀行も含めて、利下げ一色で足並みが揃い、これにより為替が安定するはずでしたが、利上げ時期も含め、世界と逆方向に政策金利を主導してしまった日本は、足並みを揃えることができず、為替の混乱の可能性が高い状況です。

24日ロイターの見出しでは
民主党の選挙運動が再び活気づき、党大会での支持率で共和党を圧倒
と、ありました。
これは、民主党のカマラ・ハリス副大統領が、今週の民主党全国大会で、共和党のドナルド・トランプ氏の演説を、視聴率で上回ったことを伝えています。

同じく24日ロイターの見出しで、
ウォールストリートウィークアヘッド「スーパーボウル」のNvidiaの収益は、激しいAI取引を試すことになる
とありました。
記事では、オプション分析会社ORATSのデータによると、トレーダーらは、エヌビディアが決算発表を行った翌日に同社株が約10.3%変動すると見込んでいる。これは、過去3年間のエヌビディアの決算発表前の予想値よりも大きく、同時期の決算発表後の株価平均変動率8.1%を大きく上回るものだとORATSのデータは示している。
とのことで、来週の決算の期待が高まっていることを示唆しています。

個別株チェック

今週の個別株チェックです

イーライリリーは、今週2.62%上昇しました。

イーライリリーと肥満治療薬で競っているノボも好調でした。

今週のヘルスケアテクノロジーは、全体的に好調ですね。

新旧NISA口座公開

新NISA口座は、1週間で-41,169円でした。旧NISA口座は、1週間で+146,035円でした。新旧NISA口座は、1週間の合計で+ 104,866円でした。

(※動画では私の投資戦略についてもお話ししています。)

来週の予定

来週は月曜日に「耐久財受注高の前月比」が発表されます。
前回-6.6%、予測4%です。成長が予測されています。
耐久財には、自動車、家電、航空機、工業機械などがあり、この指標は、企業の設備投資や消費者の大きな購買の動向を把握するために重要です。

木曜日に
第二四半期GDP成長率が発表されます。
前回1.4%、予測2.8%です。

金曜日に
最も重要視されているインフレ指標のコアPCEが発表されます。
FRBはコアPCE前年度比2%をインフレ目標としており、前年度比は、前回は予測2.5%のところ、結果2.6%でした。
今回は、Tradingview上では予測が表示されていません
しかし現在は、FRBは労働市場を注視しており、インフレ関連が多少うまくいかなくても利下げは刊行されるのではないかと思われます。

同日、個人収入と個人消費が発表されます。
個人消費に関しては、前回0.3%、予測0.5%となっています。
景気が悪化しなくても、クレジットカード利用額が増えると不安定感にリスクを感じます。

続いてアーニングス ウィスパーズで決算予定をチェックします。ついにきてしまいました。何をおいてもNVIDIAの決算は、米国市場全体に関わる発表となると思います。水曜日に決算発表予定です。

NVIDIAのファンダメンタルをチェックすると、四半期、EPS予測0.65ドルです。過去、23年第2クオーターの29.69%をピークに、その後3四半期で、サプライズが低下しています。
つまり、期待が上昇して、結果が期待を上回るものの、予測が結果に追いつくようにサプライズの幅が減少してきました。
来週の決算で、予測を大きく上回る結果なら良いですが、多少上回る程度だと下落が怖いですね。

他には、木曜日 クラウドストライク、セールスフォース、ビーバ、ヒューレットパッカード、
金曜日に、デル、ルルレモン、オートデスク、モンゴディービーの発表があります。

終わりに

今週も、米国市場は伸びましたね。決算をひかえるNVIDIAも上昇しましたね。来週は、決算前のリスク調整売りがあるかもしれませんね。
ただ、NVIDIAの決算は個別銘柄だけではなく、シェアが高いため指数全体に影響を及ぼすのと、他のAI関連銘柄や製造業やITサービス全体に影響があるため、単なる個別銘柄のリスクに留まらない緊張感があります。

米国誌では、リセッションは回避できそうな雰囲気で、大統領選次第で景気がどうなるか注目されているようです。

日本の投資クラスターに悲観ムードが高いのは、やはり為替が円高に向けて動くことが確定的なところが原因ですね。
為替部分については、市場予測とともに、シミュレーションによるストレスチェックをしつつ、自分が下落に耐えられるポートフォリオにしていきましょう。

来週もイベントが盛り沢山な中で特に注目は、水曜日のNVIDIA決算、金曜日のコアPCE発表です。
大きな動きがあるかもしれません。

それでは、私自身は今後も、NISA口座の方針は変えずに、米国株メインの方針で握力を鍛えていきたいと思います。


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