ほめて育ててもらえるうちが花?
内発的動機付けって、
自分のこととしてやる、
ってこと。
人は、他人から指摘されたり、
命令されてやるのが、大嫌い。
掃除も洗濯も料理も、
運動も散歩も、
勉強も仕事も、
さまざまな方法論も、
自分でやろうと思う分には、
楽しいのに。
片付けなさい、
外で遊びなさい、
勉強しなさい、
前向きに考えよう、
とか、言われると、
途端に、無意識さんの抵抗がおこる。
じゃあ、命令ではなく、
ほめて伸ばしてもらえると、
自分のこととして、やる気になるのか?
実は、ほめたり報酬でコントロールされると、
好きでやっていたはずの、ゲームや遊びでさえも、
やる気を失ってしまう、というのが、
1971年、エドワード・デシ教授という心理学者が提唱した、
内発的動機づけの研究です。
外から与られる報酬(外的報酬)が、内発的なモチベーションを低下させる。
公認心理師試験にも出題されそうな、ポイントですね。
褒めたり、ご褒美で、やる気を出さそうとすると、
結果的に自発的意欲は落ちてしまった、という研究。
この謎現象には、ちゃんと名前がついていて、
アンダーマイニング効果、というらしい。
自我意識は、アメ(報酬)でもムチ(罰)でも、
コントロールされることには、抵抗を示す訳ですね。
やらなきゃ、やるべき、がんばるぞ思考は、
自分の中にいる、アメとムチで自分を律しようとする自分。
せっかく始めは頑張っていたのに、
謎に、やる気がガクンとなくなったり、
意思が続かなかったりして、
うまくことが運ばない時、
それ、アンダーマイニング効果に乗っ取られて、
やる気が低下させられてるかもしれませんよ。
人生の前半期、自我の形成期は、
周囲からほめてもらったり、ごほうびで、
がんばらせてもらえる動機づけでよかったけど、
いつまでも、その動力源に依存していては、行き詰まる。
どこかで、内発的動機にシフトチェンジがいる。
内発的エンジンと、外発的エンジンの、
エコモードで切り替えのきく、
これからはハイブリット仕様を目指す時代ですね。
援助論もそうですね。
アメとムチで、動機づけサポートしてもらえるのは、
もちろんありがたいですが、
いつまでもこのままだと、
ほんとうに自分がやる、という、
主体的自立に繋がりにくいのかも。
でも、正直、大人も、
たまにはほめて欲しいですね~~(笑)