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めちゃくちゃがんばるシリーズ⑧【ライフステージ編】

人生のライフステージは、ざっくり言うと、
前編と後編、と二部構成になっている、
という考えがある。
前編ががんばるの巻で、後編はがんばらないの巻。

そして、その折返し地点はいつ頃かと言うと、
ユングが人生を午前午後と分けて例えて、そのお昼時、
「人生の正午」と呼んだのと同じと思う。
ユングの時代、100年くらい前で、その時期は、40歳くらい。

「吾、十五にして学に志す。三十にして立つ。四十にして惑わず。五十にして天命を知る。六十にして耳順う。七十にして心の欲する所に従えども、のりをこえず。」
これは「論語」の中の一節で、孔子の人生観。
紀元前の時代も、やっぱり、40歳くらいが、
折り返し地点の感じなんですね。

前編のメインテーマは、自我の形成。
一人では生命維持すらできない完全依存状態から、
養育者の保護から自立しようと、不満と反抗でチャレンジして、
自分の体質や体力や気質や生理機能をお試ししながら、
だいたい、どんなスペックで今生やっていくか、確かめる。

伸びるところもあれば、どうしてもできないことも、それぞれある。
いっぱい頑張って、悩んで、成長して、挫折して、反抗して、、、
それ自体に意味がある。
ストレスがあったほうが、自分の取扱説明書を読み解けるチャンスは多い。
自我の形成とは、自分との付き合い方の取説を書き上げることとも言える。

ということは、この時期に、心療内科やカウンセリングサービスが求められた場合は、
悩みを解決したり、苦痛を取ったりするような「治療」というよりも、ストレス自体に意味があるので、
成長期を見守れるサポーターが、何らかの事情で不在になっていて、その援助が必要となっていることが多い気がする。

人生後編は、自己実現のステージ。
今生を過ごす自我パーツ、人格・キャラ設定がどんなもんか、
だいたい役柄や取扱説明書は、わかってきた。
その上で、ゲームの主人公のように、この世界を体験し創造する。
このライフステージの考え方だと、40代から、ようやく人生の本番って感じなんですね。
お楽しみは意外にも、人生の後半から始まる設定。

時代が大きく変化し、平均寿命も長くなっている現代では、
「人生の正午」は、もうちょっと後にずれていて、
50歳前後くらいになっているという説もある。

逆境的家庭環境や、大きなハプニングによって、
折り返し地点がものすごく早く訪れて、
若くして仙人の境地に達しているかと思う人もいれば、

幸か不幸か、ずっと元気で登って行って、
70代になって折り返し地点を迎えて、
今さらうまく折り返せなくなっている人も、
診察室で出会う気もする。

人生の曲がり角で、
うまくシフトチェンジがいかずに、
ガリガリとローギアに入れたままがんばって、
オーバーヒートしている人。

でも、前半で自分っていうものがしっくり馴染んだら、後半は気楽。
もう、がんばることも楽しみになって、流れに乗るだけ。

50代で新しく楽器の練習を初める人、
70代から大きな社会活動を立ち上げた人、
90代になって子どものころの夢にチャレンジする人、
そんな話しを聞くと感動しますもんね!

40代頃までの若い人で、生きるの大変だなぁ~、
人生がんばってばかりでいいことないなぁ、
と感じている人にとって、朗報ですね。
後半は苦労した分、きっと自由で楽しいですよ。

いまはお釈迦様の手のひらの上みたいなところで、
後半ステージの準備させてもらっているのかもしれないな、
と、ちょっと思い出せたら、少しの助けになるかな?
(そうは、思えないだろうけれども)
人生、お楽しみは、まだまだこれからだ。

今日の、べてる日めくり。

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めちゃくちゃがんばる論、一周して、
がんばらない論になってきた(笑)
ようやく今の自分のスタンスに戻ってきたので、
これでシリーズは終了できそうです。

完。


めちゃくちゃがんばる論①:人の潜在能力は無限
めちゃくちゃがんばる論②:全集中感覚
めちゃくちゃがんばる論③:内発的動機づけ
めちゃくちゃがんばる論④:前向きな願望設定
めちゃくちゃがんばる論⑤:世間体を突破する
めちゃくちゃがんばる論⑥:試練は乗り越えられる
めちゃくちゃがんばる論⑦:結果に執着しない
めちゃくちゃがんばる論⑧:お楽しみはこれからだ!



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