シンデレラに出てくる「魔法使いのおばあさん」のUXを考えてみた
最近UXの勉強中なもので、理解を深めるために、お恥ずかしながらアウトプット中。
なんとなーく知ってるようでよくわからないのが、UI/UXという言葉。
この言葉がなんのことを指しているかわかりますか?
UXはユーザーエクスペリエンス(ユーザー体験)のことを指し、UIはユーザーインターフェース(ユーザーが操作するウェブサイトやアプリのこと)を指します。
特にくせ者なのが、UXです。
Web関係者がつかう「UXが悪い」という言葉は、「ユーザビリティが悪い」と言い換えられることが多いのですが、実はUXはWebサイトに限った体験ではありません。
さて、有名な童話、シンデレラのお話でUXを考えてみましょう。
【登場人物】
・シンデレラ(ペルソナ)
・魔法使いのおばあさん(サービス提供者)
【シンデレラのシナリオ】
◆サービス利用前
・シンデレラは、継母と意地悪な義姉たちにいびられ、灰をかぶりながら家政婦のように働いている
<シンデレラのお悩み>
・亡くなった両親に恥じぬよう、どんなに過酷な環境でも笑顔を絶やさず、清廉な心を持ち過ごそうと心がけているが、流石に限界。闇落ちしそう
・信仰を失いそうで不安
・せめて健康的な食事をし、柔らかいベッドで休みたい
<シンデレラの転機>
(事実)お城で舞踏会が開かれる
(感情)チャンス到来
<シンデレラの目標>
・舞踏会に参加したい
・参加するためにはドレスが必要
<シンデレラの課題>
(事実)舞踏会に参加するためのドレスがない
<解決策>
・動物たちとドレスをハンドメイド
(事実)当日、義姉たちに破られてしまった
(感情)もう、参加すらできないと涙を流す
◆サービス提供中
・魔法使いのおばあさんが突然現れ、シンデレラに魔法をかけた
(事実)おばあさんの魔法のおかげで、舞踏会に参加することができた。
(感情)きらびやかな時間を過ごすことができ、シンデレラは幸せな気持ちになった。
◆サービス提供後
元の暮らしに戻ったシンデレラでしたが、舞踏会のことを思い出すと幸せな気持ちがよみがえるように。笑顔が増えた。
魔法使いのおばあさん、お友だちの動物さんたち、ありがとう!
ある日、王子様の従者がガラスの靴がピッタリ合う女性を探しにやってきた。
……(省略)……
シンデレラが、魔法使いのおばあさんのサービスを受けたのは一瞬です。
UX(ユーザー体験)は、サービスを受ける前から始まり、サービス提供後まで続きます。
少々わかりづらいので、魔法使いのおばあさんをWebサイトに置き換えるとこんな感じになります。
【現代版シンデレラのシナリオ】
◆サービス利用前
優しかった両親を事故で亡くし、遺産目的の意地悪な叔母に引き取られる。義理の姉たちがまた意地悪で、日々なじり、パシリに使われている。
ある日、願いを叶えてくれる裏サイトの存在を知った。(タッチポイント:口コミ)
義理の家族が寝静まった後、家族共通の古びたパソコンを使い「義母 虐待 辛い」「願い 叶える 裏サイト」などとGoogle検索した。
怪しい広告が出てきたが、思わずクリック。(タッチポイント:Web広告)
◆サービス利用中
(タッチポイント:Webサービス)
裏サイトにアクセスすると「現実を変えたいとお考えのあなたの願い
つぶやくだけで叶います(無料)」というキャッチコピーがあった。
爽やかなサックスブルーで、シンデレラの物語を彷彿とされるプリンセス風のデザインで、気が緩んだ。
キラキラ輝く
「(かんたん1分で)つぶやいてみる」
ボタンをクリックすると、Twitterのようなインターフェースが開き、真夜中だというのに日本中の知らない誰かの願いごとが秒単位で流れていた。
「こんなにも悩んでる人たちがいるんだ」
「わたしも呟いてみるくらいいよね」
願い事を入力しそっと「つぶやくボタン」を押した。
次の日の朝、目がさめると……一通の手紙が届いていた。←スマホは持っていないのでアナログ
そして、突然電話が鳴った。(タッチポイント:リアル)
【まとめ】
UXはユーザーが体験するストーリーそのもの。
本来の意味であれば、ビジネスモデル自体も含めた体験を意味します。
UIはタッチポイントの一つWEBサイトのインターフェース(画面構造)のことを言います。
ユーザーエクスペリエンスという言葉を聞くようになり久しいですが、
UXが悪い=ユーザビリティが悪いという意味で使われていることが多いようです。
UX改善に取り組む前に、まずは社内全体や関係者に意味を啓蒙するところから始めると良さそうですね。
「いいね」「サポート」とっても励みになります♪