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サウジアラビア、映画業界へ壮大なる賭け

【ビジネストレンド/ぷくぷく】
先日、ナイジェリアやアフリカの映画産業について少し触れましたが、お次はサウジアラビア。
サウジアラビアってあまりなじみないですよね。そもそも、2019年まで実質鎖国のような状態だったのですが、観光ビザの支給から一気に国境を解放するような動きが広がり、人の往来が積極的に行われています。

その動きに連動するかのように、様々なビジネスシーンへの投資が行われています。映画・テレビ産業にも莫大な投資を注ぎ込んでおり、製作費の最大40%をキャッシュバックするという前代未聞のロケインセンティブを打ち出しました。
こうしたことから、昨年公開されたジェラルド・バトラー主演の「カンダハル 突破せよ」など、話題の作品がすでにサウジの砂漠で撮影されており、
そのあまりの寛大さにハリウッドでも注目を集めているそうです。


こうした施策により、サウジアラビアは地元のスタッフやタレントを前面に押し出し、国の文化や歴史を世界に紹介することを目指しているそうです。
確かに、広大な中東の風景での逃亡劇はリアリティある映像に仕上がっており、スケール感とともに派手な爆破シーンやアクションなど見応えあるものに仕上げっていますよね。

しかし、こうした光り輝く投資の背後には、地政学的な暗雲も垂れ込めているようで、「第9地区」や「グランツーリスモ」のニール・ブロムカンプ監督「They Found Us(原題)」のプリプロダクションが突如停止するという出来事がありました。これはパレスチナ情勢の急速な悪化が影響したと発表されています。

こうした海外からの撮影隊の誘致には大きなリスクが隣り合わせとなっており先行きはまだまだ不透明と言った感じです。しかし、つい先日もサウジアラビアの投資会社が国内の映画産業へ投資する1億ドルの基金を立ち上げることを発表したばかり。


自国の人材育成やIP開発など益々テコ入れされていく模様です。
エンタテインメント産業が世界中で活況の中、日本もこれから盛り上がっていくことを期待したいとです。


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