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レッドブルから集めたのに… ヴィトーリアへ渡った4選手の現在
レッドブル・グループは、主に4つのクラブで構成されている。RBライプツィヒ、RBザルツブルク、NYレッドブルズ、RBブラガンチーノだ。
4クラブは密接に繋がっていて、選手や監督、スタッフの移動は活発。RBザルツブルクからRBライプツィヒへ移籍していった選手は数多くおり、タイラー・アダムスやアンドレ・ラマーリョのように、アメリカやブラジルから欧州へ引き抜かれる例も存在する(ラマーリョはレッドブル・ブラジル出身)。
監督では、今季からRBライプツィヒで指揮を執るジェシー・マーシュは、NYレッドブルズ監督→RBライプツィヒアシスタントコーチ→RBザルツブルク監督→RBライプツィヒ監督という経歴だ。
「外部ネットワーク」拡大
それだけでなく近年では、特定のクラブと強く結びつくケースも増えてきている。
例えばオランダのフィテッセは、リーフェリング(RBザルツブルクのセカンドチーム)で監督を務めた経験を持つトーマス・レッチュを始めとして、SDや選手も"レッドブル系"を呼び寄せた。同様に、ドイツ2部のニュルンベルクやイングランド2部のバーンズリーなどもレッドブルの人材をクラブに取り込んでおり、レッドブル・グループの「外部ネットワーク」は、年々規模を拡大している。
✨Still going strong! Thomas Letsch is genomineerd voor de Rinus Michels Award.
— Vitesse (@MijnVitesse) May 28, 2021
Hit 💛 to support our coach!#Vitesse pic.twitter.com/Qfq8ZBirF1
そして、ポルトガル1部のヴィトーリア・ギマランイスもその1つだ。ただヴィトーリアは、その恩恵をあまり受けられなかったクラブと言えるかもしれない。
ヴィトーリアは2020年に入ってから、4人のレッドブル選手を補強。ここで本題となるが、その4選手がどのようなキャリアを送っていったか見ていきたい。
エリアス・アブチャバカ
#RBLU19s attacker Elias #Abouchabaka has signed his first professional contract with #DieRotenBullen until summer 2020! 🔴⚪
— RB Leipzig English (@RBLeipzig_EN) May 23, 2018
➡️ https://t.co/OrWoDst3eO pic.twitter.com/27mhKVU4Cx
おそらく、4人の中で最も期待値が高かった選手だろう。
RBライプツィヒU19からトップチームに昇格したアブチャバカは、当時の監督ハーゼンヒュットルにプレシーズンマッチで起用されるなど高く期待されたが、徐々にトーンダウン。
2部グロイター・フュルトへローンされたものの、ほとんど試合に出られずローンは打ち切りに。かつての期待の若手は、フリーでヴィトーリアへ移籍した。
ポルトガルでも伸び悩み感は払拭できず、主戦場はBチーム。トップチームでの出場時間はわずか8分間である。
ノア・ホルム
Rosenborg har hentet det norske spisstalentet Noah Holm fra portugisiske Vitoria SC. 20-åringen har skrevet under på en kontrakt ut 2024-sesongen.
— Rosenborg Ballklub (@RBKfotball) July 28, 2021
Velkommen, Noah!
RBライプツィヒU19でプレーしていたホルムは、トップチームからの契約オファーが届かずヴィトーリアへ。
しかし、初めてのシニアチームでのプレーに適応できず、リーグ戦16試合に出場してノーゴールという悲惨な結果に。
そして昨日、母国ノルウェー1部のローゼンボリへの完全移籍が決まった。
キム・ジョンミン
Welcome to Salzburg Jungmin #Kim! Contract signed until the Summer of 2022. #ServusInSalzburg #RBS pic.twitter.com/5w29W7wuFo
— FC Red Bull Salzburg (@RedBullSalzburg) December 12, 2017
ラングニックがレッドブル・グループに携わるようになってから、RBザルツブルクが獲得したアジア人選手は4人。南野拓実、ファン・ヒチャン、奥川雅也、そしてキム・ジョンミンである。
セカンドチームのリーフェリングではコンスタントにプレーしていたが、なかなかトップチームに絡めずヴィトーリアへ完全移籍。だがアブチャバカ同様、ポルトガルでもBチーム暮らしに。
さらに、冬にローンで加入した母国Kリーグの江原FCでもセカンドチームに送られてしまい、シニアチームへの適応難を露呈してしまった。
現在は2部の釜山アイパークにローンされているが、ヴィトーリアとの契約が年内で満了となるため、このままフリーで退団となるだろう。
2年前、イ・ガンインらと共にU20W杯準優勝を果たしたMFのキャリアは苦しいものになっている。
ギデオン・メンサー
OFFIZIELL: Rückkehrer und Toptalent Gideon #Mensah verlängert seinen Vertrag bei uns bis Sommer 2024. #WirSindZukunft pic.twitter.com/QsdjhaDxTF
— FC Red Bull Salzburg (@RedBullSalzburg) July 4, 2019
RBザルツブルクでは、多くの若手がステップアップして選手の入れ替わりが起こるが、左SBは長らく不動のポジションだ。35歳のアンドレアス・ウルマーがその場所を守り続けているからである。
不幸にもウルマーと同じポジションのメンサーは、これまでシュトゥルム・グラーツ、ズルテ・ワレヘム、ヴィトーリアへローンされてきた。
ヴィトーリアではリーグ戦22試合に出場し、この4人の中で唯一戦力になったと言っていい。
現在はRBザルツブルクにローンバックされているものの、ヤイスレ新監督の構想には入っておらず、今季も違うユニフォームを着ることになるだろう。
レッドブル産は保証にはならない
ブンデスリーガでは現在多くのレッドブル系監督が招聘されているように、レッドブル・グループ外でも"レッドブル産"のブランドは日に日に高まっている。
しかしながら、今回ヴィトーリアが安住の地とならなかった彼らは、そもそもレッドブルで居場所をつかめなかった選手達。ブランドロゴに飛びついても、必ずしもそれが保証してくれるということではないのだろう。
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