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初瀬亮が加入のシェフィールド・ウェンズデイ 指揮官は"吉田麻也が称賛した"若手レッドブル系監督

近年、日本人ブームが起きているイングランド2部のチャンピオンシップ。

今冬では、昨年までヴィッセル神戸に所属していた初瀬亮がシェフィールド・ウェンズデイに移籍した。

今回は、初瀬の新たな指揮官となる若きレッドブル系監督を紹介する。


ラングニックより"レッドブル古参"

シェフィールド・ウェンズデイの監督は、ダニー・レールという35歳のドイツ人指揮官だ。

彼はドイツ6部で右SBとしてプレーしていたが、度重なる負傷により20歳で現役引退を決めた。その一方で、選手生活を送りながらライプツィヒ大学でスポーツ科学を学んでおり、2010年からRBライプツィヒのアカデミーで働き始めた。つまり、ラルフ・ラングニックがレッドブル・グループを統括する前から、レールはクラブに在籍していたことになる。

RBライプツィヒでは、ビデオアナリストやアシスタントコーチとして多くの監督を支えてきた。特にラルフ・ハーゼンヒュットルが率いたRBライプツィヒでは、ブンデスリーガ1部初挑戦ながらいきなりクラブを2位に導いた。その縁で、レールは17/18シーズンにレッドブルを離れると、ハーゼンヒュットルと共にサウサンプトンへ新天地を求めた。

吉田麻也も称賛の手腕

しかしながら、サウサンプトン在籍中に彼らは仲違いしたようで、レールの在籍期間はわずか半年間ほどに終わってしまった。

当時のサウサンプトンに所属していた吉田麻也は、DAZNの『内田篤人のFOOTBALL TIME』出演時に、レールが練習メニューの作成やミーティングを行い、ゲーゲンプレスで6秒以内にボールを奪うトレーニングを徹底していたとを明かしている。

吉田は「最新の感じの人が来たな」と感じていたようで、レールが去った後にチームが下降線をたどったとも語っている。これらの言葉から、レールの重要性がうかがえる。

レールの次なる職場は、絶対王者バイエルンだった。そこでニコ・コヴァチとハンジ・フリックのアシスタントコーチを務め、フリック政権下ではクラブに3冠の偉業をもたらした。さらにフリックとはドイツ代表でも共闘となり、ヨアヒム・レーヴ退任後のチームを立て直そうとした。

しかし、カタールW杯ではグループステージ敗退。リベンジをかけた日本代表との再戦で大敗を喫したことで、フリックと共に代表を去ることになった。

監督初挑戦で奇跡を起こす

そして2023年10月、レールはついに監督としてのキャリアを歩み始めた。その就任先がシェフィールド・ウェンズデイだった。34歳での就任はチャンピオンシップ史上最年少となった。

シーズン途中での就任となった当時のシェフィールド・ウェンズデイは、11試合を消化して勝ち点3の最下位という絶望的な状況だった。だが、レールはそこから残り35試合で勝ち点50を獲得し、最終節で奇跡の大逆転残留を成し遂げた。

この若きドイツ人監督の脇を固めるレッドブル人材も注目となる。

アシスタントコーチの一人であるヘンリク・ペデルソンは、RBザルツブルクやRBガーナで働いた実績を持つ。また、パフォーマンスマネージャーのサシャ・レンズは、RBライプツィヒやラングニックが率いたマンチェスター・ユナイテッドなどに在籍したスポーツ心理学者として知られている。

今冬、かつてレールがアシスタントコーチとして在籍したサウサンプトンがラッセル・マーティンを解任したため、彼は後任候補に挙がっていたが、交渉はまとまらずシェフィールド・ウェンズデイに留まっている。シェフィールド・ウェンズデイの現在の順位はリーグ中位ながら、プレーオフ圏との勝ち点差は大きくないため、十分に昇格を狙える位置だと言える。

もし、シェフィールド・ウェンズデイが昇格を叶えれば、来季のプレミアリーグにはファビアン・ヒュルツェラー(ブライトン)に続いて、新たな若手ドイツ人監督が参戦することになる。初瀬の獲得が昇格への起爆剤となるのか、そしてレールの指揮によってチャンピオンシップ後半戦がどのように展開していくのか、大いに注目したいところだ。

YouTubeなどもやってます

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RBライプツィヒで、レールと共にアシスタントコーチとして働いたジョルト・ローの動画など、よかったらぜひ!

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