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【芝編】種牡馬の特徴をPCI値と平均勝利距離から理解する
種牡馬の特徴をコースデータから理解する記事を昨日紹介しましたが、それを補足する意味でPCI値と平均勝利距離を使って種牡馬を比較してみましょう。
PCI値については、競馬Targetで提供されている指標です。
Pace Change Indexの略で、個別の馬がラスト600mで一気に加速したのか、それとも一定のペースで走り続けたのか、ということが分かります。
計算式などは公式ページをご覧ください
具体的には50より大きいほど、上がり600m加速率が大きく、
50より小さい場合は、ラストに失速しているということです。
早速データをみてみましょう!
データ
お察しの通り?中距離のチャンピオンサイアーたちが上位を占めます。
中距離の名種牡馬はラスト600mで一気に加速する瞬発力を生かして勝利していることが改めて確認できます。
そしてきっちりディープ産駒が1位です。
そして当然短距離になればなるほど、前半のスピード比重が大きくなりますから、PCI値も低くなります。
なので、グラフの下部は短距離種牡馬がたくさんいるのも納得でしょう。
しかし単純にそれだけだと面白くないわけですが、平均勝利距離とあわせてみれば、新たな発見もありそうなので以下をご覧ください。
PCI値の高い順に左から並んでいます。すると大まかには平均勝利距離が比例して右肩下がりになっています。
ただ、その比例関係からズレている部分に馬券のタネがありそうではないですか。
中距離を一定で走りたいエイシンフラッシュとバゴ
例えば、右側で浮いているのはエイシンフラッシュとバゴ。
平均勝利PCIの低さの割には、平均勝利距離が長いです。
つまり芝中距離戦では一気に加速できる種牡馬が勝ちやすいが、この2頭は上がりのかかる展開で勝ちやすいということです。
同様のことは、シンボリクリスエス、ジャスタウェイ、ブラックタイドあたりにも言えそうです。
短距離を加速したいエンパイアメーカー
逆に真ん中あたりでエンパイアメーカーも浮いた存在ですね。
同様のPCI値の種牡馬に比較して、平均勝利距離が短いです。
単純に解釈すれば、短めの距離を上がり重視の競馬で勝つのが芝のエンパイアメーカーの特徴と言えます。
長距離を一定に走りたいハービンジャー
また左側では、ハービンジャーの平均勝利距離がやはりステイゴールドに次いで2番目に長いですが、平均勝利PCIは10番目となっており、同じ長距離種牡馬でも上がりのかかる展開が得意であることが分かります。
このようにPCI値を使えば、なんとなくイメージで捉えていた瞬発力の有無などが確認できます。
さらに他の指標とのかけ合わせで新たな洞察も得られるのでオススメの指標です。
ダート版は次回に書きます。以上、吉田しげるでした。