2020ジャパンカップの興奮はやっぱり共有したい
本屋に行くとお腹が痛くなる。
さらに小さい頃はスーパーのお菓子コーナーに行くとお腹が痛くなった。
個人的にあの手の腹痛は、未知なるモノへのワクワク感から来ると思っている。
3頭の出走が決まってから胸の高まりを抑えつつ2週間を過ごしたが、遂にゲート入りの時にお腹が痛くなった。
競馬歴は10年の記憶にはない、未知なるレースが見れるワクワクと同時に不安もよぎり、懐かしい腹痛を楽しんだ。
不安とは期待通り3頭が美しい結末を紡いでくれるのだろうかという不安だった。
しかし杞憂だった。ワクワクに100%で応えた各ジョッキー・各馬。
ゴール後にレースの内容を分析しようとすら思わなかったのは初めてだ。
ただただアーモンドアイのスピードの持続性、能力を常に発揮できる安定性、しなやかだけど強い足先のグリップ、鞍上ルメールの馬の個性を完璧に理解した早めの前受け、ロードカナロアのスピード、フサイチパンドラのスタミナ、ヌレイエフのしぶとさ、Storm Catのスピード、アーモンドアイを成立させるすべての根っこが頭を駆け巡り放心状態となった。
完璧なものに出会うと人間が思考停止に陥ることを学んだ。
解釈や分析は、分かりうるからこそ成り立つが、この名馬の前に安易な読解は真理から逸れるように思う。
それに華を添えた形の2頭の3冠馬が、直線で苦しむ姿がこのレースの厳しさを物語っていた。
今後、お腹が痛くなるレースに何度出会えるだろうか。そんな日を待ちわびてあの直線を記憶の中で何度も再生することになるだろう。
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レースから1日経っても、あの直線が何度も頭に浮かんでくるので、とにかく外に吐き出さないと前に進めないと思いこちらに記しました。
決してポエマーではありませんのでよろしくどうぞ。
ちなみに東京競馬場の抽選に当選していましたが、京都からのひとり観戦には腰が引けたのでみすみす幸運をリリースしました。