小回り適性を測る指標
小回り適性を測る指標を紹介したいのですが、ズバリ競馬場の直線距離を使います。今週行われる函館記念を例にとりデータを紹介します。
函館芝コースは直線距離が262.1mとJRA全芝コースの中でも最も短いです。
つまり小回り適性が非常に問われる舞台設定です。
函館記念の過去の出走馬について、当レース出走以前の勝利時の平均直線距離を出せばいいんじゃないか?ということで検証したいと思います。
今一度確認しておきますと、
平均勝利直線距離は「1着になった時の直線距離の平均値」です。
たとえば直線の短い中山コースでの勝利が多ければ平均勝利直線距離は短くなりますし、逆に東京での勝利が多ければ平均勝利直線距離は長くなります。
この平均勝利直線距離が低い値の馬の方が函館記念では好走率が高いのではないか?という仮説を調べてみましょう。
データ検証
まずは結論となるグラフをみてみましょう。
(過去10年の函館記念出走馬159頭が対象
函館記念出走以前の芝レース1着時の平均直線距離を算出
ただし、新潟千直は除く)
なんとも微妙なデータが出ました。あまり着順と平均勝利直線距離の平均値に相関はみられませんね。
今一度、解釈を補足しますと、この場合過去10年の函館記念1着馬のそれ以前の勝利時の平均直線距離は約390mだということです。
こう直線距離の短いコースでの勝利が多い馬が好走率が高いと思っていただけに、ちょっと期待を裏切られました笑。
これだけでは味気ないので人気と着順を重ねたグラフも見ておきましょう。
たとえばx軸が1のところを見ますと、オレンジよりも青が上にありますね。
これはつまり馬券プレイヤーたちが過剰に小回り適性を評価していると言えます。実際に1着に来る馬は1番人気の馬よりも平均直線距離が長いのです。
データとしては弱い結果でしたが、このように直線距離を基準にした分析は個人的には見たことがないので、方法論としてはアリかなと思います。
例えば、種牡馬や過去の名馬について平均勝利直線距離を使って比較すればおもしろい結果が得られそうですよね。
マツリダゴッホがめちゃくちゃ上位に来たり?!
データの取得方法は後ほど追記いたします。
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